研究課題/領域番号 |
23404018
|
応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
松藤 康司 福岡大学, 工学部, 教授 (40078663)
|
研究分担者 |
立藤 綾子 福岡大学, 工学部, 教授 (10131830)
柳瀬 龍二 福岡大学, 環境保全センター, 教授 (20131849)
平田 修 福岡大学, 環境保全センター, 助教 (00461509)
|
キーワード | コベネフィットCDM / 福岡方式 / 埋立地 / メタン削減 / 浸出水汚濁負荷低減 |
研究概要 |
平成23年度は、本事例研究の初年度にあたりマレイシア、ベトナム、中国の各々のモデルサイトにおいてガス抜き管の設置、埋立地の改善、及び発生ガス量、浸出水の水質調査を行った。以下に各々の進捗状況に付いて要約する。 マレイシア スプランプライ市埋立地 当初予定していたモデルサイトが先方の計画変更にプラブロム埋立地からアンパンジャジャ埋立地へ変更されたが、予定通り、新規10基の発生ガス測定用鉛直ガス抜き管を設置した。設置後、マレイシア科学大学の共同研究で1回/月の頻度でガス等のモニタリングが可能となった。 ベトナム ハイフォン市埋立地 ハイフォン市埋立地において、福岡方式を基本とした「循環式準好気性埋立システム」のパイロットサイトの建設を行った。同時に鉛直及び垂直ガス抜き管を現地スタッフと共にオンサイトトレーニング形式で技術移転を試みた。並行して既設埋立地の発生ガス及び浸出水の水質調査、簡易浄化実験を実施した。更に、ハイフォン市職員を対象にしたワークショップも開催した。ガス及び水質調査体制も共同研究で実施する体制を構築した。 中国 蒙自県埋立地 蒙自埋立地においては、特に浸出水処理施設が未整備である。既設の準好気性埋立構造の機能の評価を発生ガス及び浸出水水質分析で評価した。 しかし、残念ながら埋立地の設計理念は準好気性埋立構造であるにもかかわらず、蒙自県の財政上の問題もあり、浸出水が内部滞水しているため、維持管理の現状は、嫌気性埋立構造となっていることが判明した。このため、分析結果の解析を元に改善策を先方に提案し、福岡方式により、コベネフィット型CDM技術開発の効果についてセミナーを開催して協力を取り付けた。 上記、事例研究成果は、2011年に開催されたサルジニア(イタリア)、ISWA(韓国)及び国内学会でも発表した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は、東日本大震災の関連で予算執行が2区分された。このため、海外のモデルサイトでの改善事業を当初縮小気味に実施したため、後半で追加事業を行うことになり、当初計画よりやや遅れ気味となった。
|
今後の研究の推進方策 |
改善事業に関して、マレイシア、ベトナム、中国各々、国情を反映して技術面での差がある。CDMの有効性を定量時に評価するため、平成24年度は極力改善事業の精度管理を徹底したい。
|