研究課題/領域番号 |
23404020
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
城所 哲夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (00282674)
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研究分担者 |
加藤 孝明 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (30251375)
片山 健介 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (00376659)
志摩 憲寿 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (90447433)
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キーワード | アジア / ぜい弱性 / インフォーマル市街地 / 都市貧困 / 気候変動 |
研究概要 |
研究課題に対応して、次の研究を実施した。 (1)アジア各都市において拡大するインフォーマル市街地の課題の整理 対象国の都市化状況、計画制度、都市貧困地域形成動向、都市貧困地域改善政策、観点からみた都市貧困地域の立地評価についての最新の情報を文献、政策文書、統計、GISデータ、現地政府担当官・専門家ヒアリング等を通じて整理する。研究代表者らのグループはすでに今までの研究蓄積において当該事項についての情報を蓄積しているが、各国における最新の政策・制度展開を踏まえ、その展開過程を比較・整理する。これらの基礎的情報は各国の研究協力者の協力のもとで収集する。 (2)参加型調査によるぜい弱コミュニティ調査 対象都市のうち、本調査を開始する素地の整っているインド(ムンバイ)、タイ(バンコク)においてぜい弱コミュニティに関する事例調査を先行的に実施した。とくに、事例コミュニティの有する資源(コミュニティ組織能力、ソーシャルキャピタル、経済的能力、ヒューマンキャピタル、ベーシック・ヒューマン・インフラストラクチャー、等)についての調査を実施した。事例コミュニティにおいて、現地研究協力者の協力のもとで住民参加型調査を実施した。 結果として、とくにムンバイのぜい弱コミュニティの調査の結果から、コミュニティ内におけるソーシャルキャピタルを醸成する上で、インフォーマル市街地であるがゆえに、漸進的に形成された仕組みがあきらかとなった一方、再開発地区や改善地区においては、これらの仕組みがかえって弱体化しており、現在の都市整備においては、社会的な意味でのぜい弱性と物理的な意味でのぜい弱性がトレードオフの関係に陥っていることがあきらかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画にそって調査が進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
今後も計画に沿って、他の事例都市における研究を進める予定である。
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