| 研究課題/領域番号 |
23404021
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| 応募区分 | 海外学術 |
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| 研究機関 | 新潟大学 |
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研究代表者 |
西村 伸也 新潟大学, 自然科学系, 教授 (50180641)
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| 研究分担者 |
西出 和彦 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80143379)
篠崎 正彦 東洋大学, 理工学部, 准教授 (10312175)
岡 徹雄 新潟大学, 自然科学系, 教授 (40432091)
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| 研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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| キーワード | カン / 持続性 / 積雪寒冷地 / 中国東北部 / 集落形成 / 新潟 / 横長住宅 |
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| 研究概要 |
本研究は、中国東北部（大連・瀋陽・ハルビン）の調査分析を新潟（荻の島・門出等）の空間特性と比較して、農村住居が地域社会の中で経時的に獲得してきた集落の持続的な力を動的な平衡システムとして捉え、持続的な環境形成の仕組みを明らかにすることが目的である。
本研究は、集落のかたち・住居の空間・生活行動等の集落構造と住居・住まい方の特性と変容に着目し、積雪寒冷地という特別な環境の中で、住空間の構造とその維持システムが、相互に関係を持ちながらコード化されている持続的な集落維持の仕組みを解明する。
中国東北部の中でも北部に位置し、伝統的な横長方形住居とは異なるカン位置の住居が多数存在する黒竜江省ハルビン市を対象として、近年建設される農村住居の空間構成、住まい方の実態を調査した。調査は、日本から新潟大学・東京大学・東洋大学の教員４名・学生6名と中国からハルビン工業大学、大連理工大学、華僑大学の教員５名・学生８名の合計２３名の調査チームを編成した。計１８軒の住居に対して聞き取り調査・空間の記録調査・写真記録を行い、住居の内部空間と庭・通路等の外部空間の特徴を捉えた。
本年度の調査では、特に地域（ハルビン市と大連市）と建設年代によるカン位置の違いから発生する入口空間とカン前の変化に焦点を絞り、入口空間の形態とそこでの生活行為、厨房空間の変化、主臥室（主寝室）とカン位置、親世帯と子世帯の占有する空間領域等を調査した。ハルビン市と大連市の農村住居の建設年代を５つに分け、入口空間、厨房空間、主臥室等の特徴に対してクラスター分析を行った結果、入口空間の形態と生活行為、そしてカン位置との相関性が確認できた。さらに、入口空間の利用形態が、主世帯の生活領域の在り方、カン前の利用形態と密接に関係しており、カンを有する農村住居における世帯間の共有のかたちに影響を与えていることを捉えた。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
日中の国際関係の影響が心配されたが、調査は平成２５年度６月下旬から７月上旬に２３名の参加を得て実施した。そこで、ハルビン市と大連市で、カン位置が異なることによるカン前と入口空間の機能の変容と、世帯間の共有のかたちへの影響を捉えている。
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| 今後の研究の推進方策 |
平成２４年度の調査は、ハルビン市近郊の農村住居を対象とし、中国東北部の２つの地域でのカンを持つ農村住居の特徴を捉えることに焦点を当てたが、本年度は農村集落の集落構成の特徴や仕組みについての調査も同時に行っていく。
平成２５年度の調査は当初瀋陽市で計画していたが、大連市の北部に位置する金州区の農村集落での調査許可が得られたことから、平成２５年度の調査は７月下旬と9月下旬に金州区において調査を行うことになった。この調査地については、平成２５年1月に事前調査を行い、平成２５年に２月に東京大学で新潟大学・東京大学・東洋大学の全参加教員が集まって検討し決定した。また、中国での調査については、国際関係や安全等の状況を検討して計画の実施の可否を慎重に判断・対応する。
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