研究課題/領域番号 |
23405005
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
王 秀峰 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (30301873)
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研究分担者 |
齋藤 裕 北海道大学, -, 名誉教授 (20142698)
佐原 健 岩手大学, 農学部, 教授 (30241368)
辻 宣行 北海道大学, サステイナビリテイ学教育研究センター, 特任准教授 (40236881)
谷 宏 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (80142701)
高田 壮則 北海道大学, 地球環境科学研究科(研究院), 教授 (80206755)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | リモートセンシング / 生態系修復・整備 / 応用動物 / 環境調和型農林水産 / 生物圏現象 / スゴモリハダニ / 害虫大発生 / モウソウチク |
研究概要 |
本研究では,現地調査と衛星画像をもとに,リモートセンシング手法を駆使して時系列および大地域的に竹林動態を解析し,害虫発生動態,気象データをそれに重ねることによって,仮説検証を試みる。 今年度実施予定であった中国における現地調査が,日中両国の関係悪化により現地調査が円滑に行える見込みが立たなかったため,主に衛星データの解析を行った。また,11月に中国の研究協力者を招聘し,日本で打ち合わせを行った。 衛星データLandsat TMおよびETM+を用いた土地被覆の分類について,まず,現地調査時に得られた教師データとGCPを参考し,竹林を抽出した。更に,Brightness,Greenness,WetnessおよびNDVIの4つの指標を用いて健康な竹林と被害竹林を分け,被害竹林の位置および面積を把握した。また,ERDASを利用し,Landsatデータに対する被害竹林の抽出モデルを完成した。 中国の研究協力者から建おう,南平および永安地区の2001年~2011年被害面積のデータの提供をうけた。データを調べてみると,この期間に建おうの被害面積は年によって変動が大きく,南平および永安地区では被害面積の変動は小さかった。この連続な現地調査データと比較するため,我々は,United States Geological Surveyにより2000年~2011年のMODIS EVI時系列データ,計250シーンを入手した。解析の結果によって,9月上旬と11月上旬のEVI変化率は30%以上の場合,竹林の被害が重い年度であることが明らかであった。しかし,衛星データから抽出された被害面積と現地データの一致が悪かった。これは,現地調査の範囲によって,データの代表性に限界があったためと考えられる。今後は,それを解決する必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成24年8月から実施予定であった中国における現地調査が,日中両国の関係悪化により現地調査が円滑に行える見込みが立たなかった。そのため,日本で中国の研究協力者と打ち合わせを行い,竹林被害の現地調査データも提供してくれた。衛星データの解析が順調に進んでいるが,現地と照合が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
いまのところ,研究全体の推進方策には変更を必要としていない。平成25年度は,最後の年度であり,数回現地に入り,衛星データ解析結果の照合を実施する。また,色々な分野の中国の研究協力者と意見を交換し,研究成果をアピールするため,共同でシンポジウムを計画している。国内および国際学会での成果発表も行う。年度末に報告書を提出するために全力をあげる。
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