研究課題
昨年度の研究実績である高時間分解能精密植生モデルの開発成功を通じて、より時空間スケール(計算時間ステップ:1日)の大きい植生動態を表現できるシミュレーションモデル(Spatially Explicit Individual Based-Dynamic Global Vegetation Model(SEIB-DGVM)の開発を進めることが可能になった。そこで、SEIB-DGVMにゴム林特有の性質(ゴムノキの規則的配列、非更新、苗木からの成長、など)と新規で天然ゴム生産モデルを開発・組込みを行い、Rubber-SEIBを開発した。このRubber-SEIBの計算パフォーマンスを知るために、天然ゴム採取を1)3日に1回、2)行わない、の2つの条件下で、50年間に渡る天然ゴム生産量とゴムノキ樹幹成長量の時系列の数値実験を行った。この計算結果では、天然ゴム採取を行った方が行っていない場合より死亡率が高かった。樹幹バイオマスは、植栽35年頃まで、ほぼ同じような推移を示したが、天然ゴム採取を行う方は、この頃飽和に達した。一方、採取を行わない方は、植栽後40年頃に飽和した。月天然ゴム生産量の計算値は最盛期で200~300㎏乾重/haとなり、実データに極めて近い値となった。天然ゴム生産量も、植栽後35年頃に最大値に達し、その後、若干の減少傾向が見られた。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Tree Physiology
巻: 34 ページ: 285-301
Ecological Modelling
巻: 265 ページ: 124-135