研究課題/領域番号 |
23405033
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研究種目 |
基盤研究(B)
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応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
水産学一般
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
石松 惇 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科, 教授 (00184565)
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研究分担者 |
和田 実 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科, 准教授 (70292860)
岩滝 光儀 山形大学, 理学部, 准教授 (50423645)
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キーワード | 海洋生態 / 動物 / 水産学 / 干潟 / メコンデルタ |
研究概要 |
交付申請書の今年度実施計画の中、(1)研究適地の決定および(3)次年度以降の調査計画については、ほぼ計画通り実施することができた。ただし、(2)予備調査については未実施の部分が多く残った。 (1)研究適地の決定:メコンデルタでの現地調査の結果、Vinh ChauおよびBac Lieuを中心として調査を進めることに決定した。□次年度以降の調査計画:下記の通り、現地研究者との突っ込んだ議論の結果、研究目的を若干修正するとともに、詳細な調査計画の基礎を築くことができた。 ベトナム南部ではMudskipper類の1種であるPseudapocryptes elongatusが大規模に養殖されており、養殖種苗を天然仔魚に依存しているため資源の枯渇が強く懸念されていることが明らかになった。またCan Tho大学ではP.elongatusの再生産に関する生態調査および人工種苗生産技術の開発に取り組んできたものの、これまのでところ当初の目的を達成していないことも明らかになった。 これらの聞き取り調査の結果、当初の研究目的を修正し、P.elongatusの再生産生態を解明し、可能であれば人工種苗生産技術への関与を進めることとした。 24年度の実績として、以下を挙げることができる。 (1)P.elongatus加の繁殖地については科学的証拠は乏しいものの、聞き取り調査によって泥干潟域、沿岸やや沖合(5km程度?)および淡水域湖沼で産卵しているとの相反する情報を得た。 (2)養殖業者数軒を訪問し、今後の水質・微生物調査への協力を得ることができるようになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上記「研究実績の概要」に記した通り、研究目的を現地の要望に応える形で修正した結果、今後の調査研究に必要な基本情報は得られたものの、実質的データの修得という面では不十分なものが残ったため。
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今後の研究の推進方策 |
現地のCan Tho大学との連携をより強化することが必要である。また先方の教員のスケジュールとの擦り合わせがしばしば困難なため、Can Tho大学の大学院生の協力を得る方向で対策をとりたい。P.elongatusの産卵期が雨季であることが予想されるため、25年度は雨季を中心として調査を進める方針である。
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