単為生殖型肝蛭はFasciola hepaticaおよびFasciola giganticaの種間交雑により中国で誕生したと考えられた。単為生殖型肝蛭にはF. hepaticaを母系祖先とするFh系統とF. giganticaを母系祖先とするFg系統が存在し、Fh系統は中国、韓国および日本だけに分布するが、Fg系統はこれら3国に加えて、東南~南アジア(ベトナム、タイ、ミャンマー、ネパール、バングラデシュ、インド東部、フィリピン)に広く分布する。中国からこれらの国々への分布拡大には家畜ウシ(品種)の人を介した移動が深く関わったと考えられた。
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