研究課題/領域番号 |
23406001
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
石原 陽子 久留米大学, 医学部, 教授 (50203021)
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研究分担者 |
三宅 眞実 大阪府立大学, 生命環境科学研究科(系), 教授 (10251175)
中尾 元幸 久留米大学, 医学部, 助教 (60610566)
大森 久光 熊本大学, その他の研究科, 教授 (70271442)
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研究期間 (年度) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 越境輸送物質 / モンゴル / 中国 / 韓国 / 呼吸器疾患 / 黄砂 / 大気中微小粒子状物質 / 微生物 |
研究概要 |
越境輸送物質の中でも化石燃料、特に石炭の影響を比較検討するためにウランバートルで、6月と12月にPM2.5,PM10の大気測定と住民約400人の健康診査を行い、前年度測定した結果と比較した。12月末に測定機器を大連に移動し、1月に大連で大気測定を行うと共に、大連、北京、ソウル、熊本県、新潟県で50-79歳の男女健常者及び気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患患者を対象に健康度調査を行った。 ウランバートル市内のPM2.5の濃度、粒子数は7月に比較して2月及び12月に増加した。石炭消費の高い大連でも、冬期にPM2.5の濃度と粒子数の増加を認めた。PM2.5は、久留米と比較してウランバートルと大連で冬期に著しく高く、北京及び大連で高値を示した1-2日後に久留米で高い傾向を認めた。久留米での経年変化では、2008~2014年の3月同日1週間のPM2.5の単位当たり粒子数は、2008年では昼間に高値を、夜間に低値を示したが、2012年では昼間と夜間で大きな差は認めず、2014年では夜間に高値を示して夜明けとともに減少し、昼間で低値を示す傾向を示した。 ウランバートルの住民健康調査では、健常者と比較して気管支喘息及び慢性閉塞性肺疾患患者で、スモッグが発生する12月に“風をひいていないのに痰がでる”や“朝痰がからむ”等の呼吸器症状のオッズ比が有意に高かった。国内の2011~2013年の気管支喘息または慢性閉塞性肺疾患患者とその対照者での、2月、5月、7月の健康調査では、黄砂量や黄砂飛来回数が多い時期及び多い年に患者群で“朝痰が絡む”、“喘鳴症状”などの呼吸器症状や健康度が増悪した。この呼吸器疾患患者での黄砂飛来時期や大気汚染度の高い時期の呼吸器症状や健康度の増悪は、北京、ソウルでの健康調査でも観察された。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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