研究課題/領域番号 |
23406002
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
星 正治 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (50099090)
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研究分担者 |
ZHUMADILOV Kassym 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 特任准教授 (40530770)
遠藤 暁 広島大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (90243609)
坂口 綾 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教 (00526254)
大瀧 慈 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (20110463)
岡本 哲治 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00169153)
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キーワード | セミパラチンスク / 低線量放射線のリスク / 被ばく線量評価 / Dosimetry / ウラン鉱山 / ESR / TLD / 放射線の影響 |
研究概要 |
1.セミパラチンスク市は旧ソ連セミパラチンスク核実験場から最短で約110km離れた場所にあり実験が行われた。実験の後放射能を含んだ雲が村々を通過したが、その村の一つがドロン村で最大の被ばくを引き起こした。その他サルジャル、カイナル、カラウル、ズナメンカ各村などがある。主たるカウンターパートはカザフ放射線医学環境研究所(アプサリコフ所長)である。この研究所を拠点とし、車でサルジャル、カラウル、カイナル、ドロン、ズナメンカ等へ出向いた。ウラン鉱山ではアスタナ市を拠点として車により現地に出向いた。カウンターパートはアスタナ医科大学(カジンベット元学長)とした。調査対象のウラン鉱山の中心地はステプナゴルスク市で、アスタナ市から約200km北にあり車で現地に赴いた。現地でサンプリングした後、持ち帰った土壌試料や歯等は国内で測定した。 2.セミパラチンスクでのこれまでの測定データを提供し正確な被ばく線量推定のための基礎資料とした。シンカレフとグラノフスカヤ氏は、セミパラチンスクの線量評価方式を確立し、セミパラチンスクの被ばく者のデータベースに入力する準備をした。 3.これまでの通りアンケート調査を実施した。被ばく者の心的影響、証言等を集め被ばくの影響を検討する。 4.福島原子力発電所の事故についても福島市などを拠点として,原子力発電所から80km圏内を中心に土壌などのサンプソングや線量測定を行った。福島原子力発電所関連についても土壌をサンプリングし測定中である。また広島や長崎の黒い雨地帯での被ばく線量評価も同じ方法で検討している。 5.広島国際ワークショップ(1月25-26日於広島大学)でこれまでの結果を討論した。カザフスタンだけでなく、アメリカ、ロシア、ドイツの研究者とも国際共同研究として上記のデータのコンピューター入力について、方法の計画、検討を行っている。今後リスクの計算を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
セミパラチンスクやアスタナの近郊のウラン鉱山に行き土壌のサンプリングや測定を行った。測定は現在進行中で予定通りである。福島でも広島・長崎の調査も順調である。
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今後の研究の推進方策 |
セパラチンスクやアスタナでは引き続き土壌調査と歯の調査を行う。これらを元に被ばくした村での線量評価を行う。この線量評価は、セミパラチンスク市にある放射線医学環境研究所にあるコホートを使いリスク研究を行う。このリスク計算はアメリカ、ロシア、ドイツの研究者も共同で行う。
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