抗がん作用あるいは多剤耐性克服作用(抗がん剤排出ポンプであるP-glycoprotein (P-gp)に対する阻害作用)を持つ物質の探索を目的に、バンレイシ科、ミカン科およびショウガ科に属するタイ植物10種の抽出物を入手した。それらの中でEllipeiopsis cherrevensisの抽出物は、in vitro、in vivoで強い抗がん作用を示し、その作用はネクローシス誘発によるものであった。一方、P-gp阻害作用は用いた10種の抽出物全てで観察されたが、特に、Curcuma comosaおよびKaempferia marginataの抽出物が強い阻害作用を示した。
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