研究概要 |
(1)インドネシアの学校を拠点とした糞便回収と動物サンプル収集を継続し、ヒト便サンプル161、尿220サンプルを、また動物からはブタ61、齧歯類27、ウシ5、ウマ15、水牛19、鳥類96、ヤギ2の糞便サンプルを収集した。 (2)ヒト糞便サンプルの顕微鏡検査により、回虫64(37.9%)、鞭虫24(14.9)、鉤虫16(9.9)などの蠕虫の陽性率をみた他、ジアルジア34(21.1)、アメーバ類37(23.0)と高率な原虫感染を検出した。 (3)分子解析では2011年度サンプルの解析が終了し、 a. ジアルジアの詳細な陽性率:ヒト145/576(25.2%)、ブタ13/59(22.0)、野鼠11/43(25.6)、イヌ2/2(100)、ウシ2/17(11.8)、トリ2/36(5.6)、ウマ0/9(0)、ヤギ0/9(0)が判明した。 b. 腸管寄生トリコモナスの種分布:ヒト46/200(23.0%, Pentatrichomonas hominis)、ブタ34/53(64.2, P. hominis, Tetratrichomonas sp,Trichomitus batrachorum,Hypotrichomonas sp.)、野鼠16/43(37.2, Hypotrichomonas acosta)、イヌ0/1(0)、ウシ0/14(0)、トリ4/34(11.8)、ウマ3/7(42.9,Tetratrichomonas sp.)、ヤギ0/10(0)が判明した。 c. 分担研究者によるブラストシスチスの遺伝子型分布:ヒト78/200(39.0, Type 1, 2, 3)、ブタ11/53(20.8,Type 1, 4)、野鼠7/43(16.3,Type1, 4)、イヌ1/1(100)、ウシ0/14(0)、トリ1/34(3.0)、ウマ1/7(14.3)、ヤギ0/10(0)が判明した。
|