研究課題
本研究はベーチェット病(BD)におけるHLAの遺伝因子としての意義を検討するとともに、その民族差、IL23Rとの関連を検討し、遺伝的背景を解明する事を目的とする。有病率は韓国、米国の情報では各々33.8/100000、5.2だった。タイチェンマイ大の患者数はRA、SLE、SSCの各3,3,10%であり、東大での各15,45,129%と比べて少なかった。日本の検体は正常(C)213、BD総計170を得、HLAを検討した。IL23Rも分析したBD136例の集計では、A*0207はA*2601及びB*5101陰性群(両陰性群)でOR=2.82(95%CI=1.01-7.85)の有意な相関を認めた。タイではC 99、BD 26検体のHLAを分析した。BDでは、両陰性群でA*0207は表現型頻度(PF)が52.9%とCの27.3%と比べて有意に増加していた(p<0.05)。 台湾のBDでもA*0207が増加していたが(PF=36.4%)が有意差を得られなかった。これらの結果はA*0207が東アジアにおけるBDの第3の感受性遺伝子である事を示唆すると考えられる。A*2601はタイBDでは遺伝子頻度(AF)=3.8%で相関がみられなかったが、Cでも1.5%と低かった。B*5101の頻度も日本、韓国と比べて低値であり、BDの有病率が低い事の遺伝的要因になっていると考えられる。台湾でも同様の傾向であった。臨床所見ではA*2601陽性群では前部ぶどう膜炎症例が少なく、汎ぶどう膜炎が多い傾向がみられた(P=0.0591)。IL23R-IL12RB領域のSNPの検討ではrs1495966*AがHLAと独立して相関し(p<0.05)、日本とタイで民族差があった。HLAとMICA-TM(AAAAAIFVI)との結合の自由エネルギー計算では、相関するHLAは7-11Kcal/mol強く結合していた。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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