ハイスループット遺伝子解読システムを用いたタイ国における病原ウイルスの網羅的探索

2013 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23406033
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 海外学術
• 研究分野: 感染症内科学
• 研究機関: 京都府立医科大学
• 研究代表者: 中屋 隆明 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80271633)
• 研究分担者: 大道寺 智 京都府立医科大学, 大学院・医学研究科, 助教 (80432433) ; 中村 昇太 大阪大学, 微生物病研究所, 助教 (90432434)
• 研究期間 (年度): 2011-04-01 – 2014-03-31
• キーワード: ウイルス / メタゲノム / 次世代シーケンサー / タイ

研究概要

近年実用化された次世代シークエンサーは、半日で数百メガ塩基対（約百万クローン）以上のDNA配列を解読するハイスループット性能を有する。我々はこの次世代シーケンサーを用いて、未だ原因不明の感染症が多く存在することが想定されるタイ国の、病原体未同定の臨床検体を対象とした網羅的解析（＝メタゲノム研究）の共同研究を行った。）タイ国旅行者に発生した原因不明心筋炎のメタゲノム解析を行い、ピコルナウイルス科のウイルスを検出した。さらに病原体が同定されていない36検体を解析した結果、23検体において種々のヒト病原ウイルスゲノムが検出され、得られた情報をタイ国保健省と共有することができた。

研究成果

• [雑誌論文] Human Monoclonal Antibodies Broadly Neutralizing against Influenza B Virus (2013)
  • 著者名/発表者名: M. Yasugi, R. Kubota-Koketsu, A. Yamashita, N. Kawashita, A. Du, T. Sasaki, M. Nishimura, R. Misaki, M. Kuhara, N. Boonsathorn, K. Fujiyama, Y. Okuno, T. Nakaya, K. Ikuta
  • 雑誌名: PLoS Pathog 巻: Vol.9(2) ページ: e1003150
  • DOI: 10.1371/journal.ppat.1003150
• [雑誌論文] Tropism of Pandemic 2009 H1N1 Influenza A Virus (2012)
  • 著者名/発表者名: R. Ramadhany, M. Yasugi, S. Nakamura, T. Daidoji, Y. Watanabe, K. Takahashi, K. Ikuta, T. Nakaya
  • 雑誌名: Front Microbiol 巻: Vol.3 ページ: 128
  • DOI: 10.3389/fmicb.2012.00128
• [雑誌論文] Frequency of D222G and Q223R hemagglutinin mutants of pandemic (H1N1) 2009 influenza virus in Japan between 2009 and 2010 (2012)
  • 著者名/発表者名: M. Yasugi, S. Nakamura, T. Daidoji, N Kawashita, R Ramadhany, C.S. Yang, T. Yasunaga, T. Iida, T. Horii, K. Ikuta, T. Nakaya
  • 雑誌名: PLoS ONE 巻: Vol.7(2) ページ: e30946
  • DOI: 10.1371/journal.pone.0030946
• [雑誌論文] 次世代シークエンサーのウイルス性疾患同定への適用 (2012)
  • 著者名/発表者名: 中屋隆明
  • 雑誌名: 臨床とウイルス 巻: 40(4) ページ: 177-183
• [雑誌論文] メタゲノム解析を応用した網羅的病原体検出法 (2012)
  • 著者名/発表者名: 中村昇太, 中屋隆明, 飯田哲也
  • 雑誌名: 最新医学 巻: 67(No.9) ページ: 131-133
• [学会発表] 血液感染症の治療戦略 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中屋隆明
  • 学会等名: 京滋血液感染症研究会2013
  • 発表場所: 京都市
  • 年月日: 2013-09-13
• [学会発表] 新興・再興ウイルス感染症のダイナミクス (2012)
  • 著者名/発表者名: 中屋隆明
  • 学会等名: びわ湖国際医療フォーラム
  • 発表場所: 大津市
  • 年月日: 2012-07-14
• [学会発表] 次世代シークエンサーが切り拓く感染症のメタゲノム学 (2012)
  • 著者名/発表者名: 中屋隆明, 他
  • 学会等名: 第11回京都産業大学・総合生命科学部・バイオフォーラム
  • 発表場所: 京都市
  • 年月日: 2012-01-16
  • 招待講演
• [図書] "Direct metagenomic detection of viral pathogens in human specimens using an unbiased high-throughput sequencing approach", Handbook ofMolecular Microbial Ecology II, pp.73-82. Metagenomics in Different Habitats. Wiley-Blackwell (2011)
  • 著者名/発表者名: *T. Nakaya, S. Nakamura, Y. Okamoto, Y. Nagai, J. Kawai, Y. Hayashizaki, T. Iida, T. Horii
  • 出版者: Hoboken, NJ, USA
• [備考]
  • URL: http://www.f.kpu-m.ac.jp/k/did/
• [備考]
  • URL: http://www.kpu-m.ac.jp/doc/classes/basicmedicine/221.html