研究課題/領域番号 |
23406035
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
森 臨太郎 京都大学, 医学研究科, 研究員 (70506097)
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研究分担者 |
米本 直裕 国立精神・神経医療研究センター, 解析部, 室長 (90435727)
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キーワード | 社会医学 / 衛生 / 栄養学 / 環境分析 / 国際協力 |
研究概要 |
モンゴル・ウランバートルの保健省やモンゴル医科大学、モンゴル国立母子病院を訪問し、また、ボルガン県のフィールドに2011年10月に訪問し、県庁及び県の保健所を訪問し、今後の研究計画について説明・理解を得て、初回の登録作業として、同県に在住する全妊産婦のデータ登録とその整理を行った。フォローアップデータ収集のための変数の整理のために、世界で利用可能な二次データを活用してデータの分析を行い、その成果を査読付き論文として発表した。まず、体格がアジア人の中でも大きいと考えられるモンゴルにおける出生体重の正常範囲について検討するために、世界27か国の出生体重データを使用して検証した正常出生体重に関する分析を行い、論文発表を行った。また、登録した妊産婦の評価のために、妊娠中ケアの標準について追及するための系統的レビューのプロトコールを作成し出版した。本出生コホート研究においては産婦の会陰裂傷や、それと関連する長期予後(尿失禁など)を検討する必要があり、その対照としてほかの途上国における罹患率などを検討するため、連携している世界保健機関の全世界周産期調査の解析から会陰裂傷に関する研究を行い、その罹患率と関連する因子に関する検討を行い、論文を出版した。2012年3月には再度ウランバートルを訪問し、登録した母から出生した乳幼児の精神発達を評価するための段取りについて、国立母子病院と打ち合わせを行った。モンゴル人女性の妊娠・出産時の自然環境・社会経済・生活習慣・医療などの環境因子についての基礎調査が終わり、その後の女性の短長期の身体的健康・精神的健康、および成長発達を含む子供との健康との関係を明らかにするための準備も整いつつある。この結果に基づいて国際比較研究を行いグローバルヘルスへの貢献が見込める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、初年度に調整と基礎データの登録作業を行うことができた。また来年度に向けた準備も順調である。
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今後の研究の推進方策 |
来年度以降、順調に進捗させるために引き続きモンゴル側カウンターパートとしっかりとしたコミュニケーションを取っていく予定である。
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