研究課題/領域番号 |
23500009
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
上野 修一 東京工業大学, 理工学研究科, 教授 (30151814)
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キーワード | アルゴリズム / グラフ / ナノ回路 |
研究概要 |
今年度も沢山の重要な発見がありました. ・まず,単位格子交差グラフの認識問題がNP完全であることを明らかにしました.直交半直線交差グラフの認識問題の計算複雑度は依然未解決ですが,単位格子交差グラフを用いた直交半直線交差グラフの特徴付けを得ており,現在発表準備中です. ・2方向直交半直線交差グラフに対して,最小重みの支配点集合を求める多項式時間アルゴリズムを示しました.また,3方向直交半直線交差グラフに対して,誘導マッチング問題と強辺彩色問題を解く多項式時間アルゴリズムも示しています. ・最密2部部分グラフ問題に関しても発見がありました.最密2部部分グラフ問題は2部弦グラフに対してもNP困難であることを明らかにしました.また,木に対する計算複雑度は未解決ですが,木に対する最密2部部分グラフ問題を解く近似比2の多項式時間近似アルゴリズムを示しています. ・直交半直線交差グラフとそのナノ回路設計への応用に関するこれまでの研究成果に関してインドで開催された離散数学に関する国際会議と電子情報通信学会回路とシステム研究会で招待講演を行いました.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
直交半直線交差グラフの理論構築に関して進展がありました.すなわち,直交半直線交差木の特徴付けを示して線形時間の認識アルゴリズムを設計しました.また,単位格子交差グラフを用いた直交半直線交差グラフの特徴付けを示しています.更に,3方向直交半直線交差グラフの様々な必要条件を明らかにしています.
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度の研究成果の一部が未発表ですので,それらを順次発表していきます.
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次年度の研究費の使用計画 |
今年度の研究成果の一部の発表が遅れて年度内の発表が難しくなったためです. 今年度未発表である研究成果を発表するための旅費として使用する予定です.
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