幾何学的捜索問題および関連の問題に対して研究を行った。主な研究結果は下の通りである。 1. LR可視的多角形への特徴づけ問題に関する論文”Characterizing and recognizing LR-visibility polygons“は学術論文誌Discrete Applied Mathematicsに発表された。更に、LR可視的多角形の概念をリンク-2可視性に一般化することに成功した。それに基づいてk本のフラッシュライトを持つ捜索者に捜索できる多角形を判定するO(n log n)時間のアルゴリズムを提案することもでき、これまでのO(n*n)時間の判定アルゴリズムを改善した。この研究結果を纏めた論文はJCDCGG’2013で発表した。 2. ツーガイドによる多角形領域の巡回問題(The two-guard problem)に対してツーガイドの走行距離が最小、またはツーガイド間の最大距離が最小となるような巡回路を求めるアルゴリズムを考案した。これらの研究結果に関する論文”Optimum sweeps of simple polygons with two guards”とMinimization of the maximum distance between the two guards patrolling a polygonal region”は学術論文誌Information Processing LettersとTheoretic Computer Scienceにそれぞれ発表された。 3. 凸体のFermat-Weber センターから凸体内のすべての点への平均距離が凸体の直径の1/3に超えないことは予想されている。その上限係数が0.3490であることは既に証明さていたが、我々の研究ではそれを0.3444に改善することに成功した。さらに、上限係数が1/3であるとの予想を証明する新しい糸口も掴めた。この研究結果に関する論文はOCOA2013で発表した。
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