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2012 年度 実施状況報告書

グラフ理論との融合によるクリプキ意味論の新展開

研究課題

研究課題/領域番号 23500028
研究機関大阪経済法科大学

研究代表者

宮崎 裕  大阪経済法科大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (40374607)

キーワードHybrid logic / Modal logic / Graph theory / WQO theory
研究概要

グラフ理論におけるグラフマイナー定理は、有限グラフのクラスに定義される「マイナーの関係」がwell quasi order であることを主張し、これが実際に正しいことが示され、これによってマイナーの関係で閉じているような有限グラフのクラスが有限個のいわゆる「禁止マイナー」によって特徴づけられることがわかっている。無向グラフを特徴づけるハイブリッド論理を導入し、対応する無向グラフとしてのフレーム間で様相論理でよく用いられる「p-morphicである」という関係をそのまま考えようとすると、(1) ここで用いているハイブリッド論理のフレームが非反射的な点ばかりをもっているためにそもそもp-morphismが役に立たないことと、(2) 上で述べた「マイナーの関係」と若干違いがみられることから、そのままハイブリッド論理を用いるのではなく、いったん対応するKTBという様相論理を考えた上で、論理式同士の変換を通してグラフマイナー定理を解釈する必要があることがわかった。
グラフマイナー定理を理解するため、元となるwell quasi order theory を調べ
様相論理への応用として論理のクラスの濃度を特徴づけるために利用できることがわかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

初年度に構築した論理体系を用いて有限グラフの特徴付けを論理の言葉で表現するためには、当初考えていたよりもより複雑な仕組みを考慮する必要があることがわかったが、実際のグラフの性質のいくつかを特徴づける手前のところまでようやくたどり着くことができた。最終年度は是非ともこれらの知見を研究成果としてまとめ、広く外に発表できるようにしたい。
理論的な考察が中心となり、計算機上への応用的な活動はほとんど手をつけることができていない。

今後の研究の推進方策

本研究の最後の年でもある本年度は、これまでの一連の成果を、途中のものも含めて論文発表や学会発表などで研究成果を広く外に発信することを主眼として進めていきたい。あわせて研究成果の情報科学への応用として計算機上で活用できる知見があれば、実際にそのようなシステムを実装することも検討したい。

次年度の研究費の使用計画

基本的に研究計画当初の予定通りである。今年度は本研究のまとめの年に当たるので、研究成果を発表するために国内および海外への学会の参加を積極的に行おうと考えている。あわせて海外の研究者と積極的に交流しさまざまな角度から自分の研究を評価してもらい、さらに知見を深めていきたい。以上の目的のために、研究費のうち国内および海外への出張旅費として使用する金額を多くとることを検討している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] WQO theory in Modal Logic2013

    • 著者名/発表者名
      Yutaka Miyazaki
    • 学会等名
      Application of Algebra in Logic and Computer Science XVII
    • 発表場所
      Zakopane, Poland
    • 年月日
      20130304-20130309

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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