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2013 年度 実績報告書

グラフ理論との融合によるクリプキ意味論の新展開

研究課題

研究課題/領域番号 23500028
研究機関大阪経済法科大学

研究代表者

宮崎 裕  大阪経済法科大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (40374607)

キーワードHybrid Logic / Modal Logic / Graph Theory / WQO theory
研究概要

「クリプキフレームはグラフである。」この観察の上に立ち、グラフ理論との関連から様相論理のクリプキ意味論を見直し、もっと幾何的な観点を前面に押し出して意味論を再点検してみようという動機でこの研究を始めた。3年間にわたる研究の結果、当初の予想とは異なり、いくつかの障害があることがわかった。
1. 通常のグラフ理論は有限グラフのクラスを扱うが、様相論理の意味論を構築する上でのクリプキフレームは無限フレームも普通に考察の対象となる。グラフマイナー定理も有限グラフのクラスに関するものであり、非可算個のノードを持つグラフのクラスでは成り立たない。したがってこのグラフマイナー定理をそのままの形で様相論理の研究に使うには無理がある。
2. 上記グラフマイナー定理における「マイナーの関係」をクリプキフレームに適用すると関係がある2つのクリプキフレームが決める論理は一般に無関係となり、様相論理の研究に用いるには適当でない。そうではなくて2つのフレームの間にp-morphismがあるという関係がWQO-thoeryに当てはまるかどうかを考える方が研究の方向として有望である。
無向グラフとしてのクリプキフレーム(対称的かつ非反射的クリプキフレーム)のクラスで特徴づけられる様相論理については、当初考えられていたHybrid Logicのほかに様相演算子を2つ導入する論理を発見した。それらと通常の様相論理KTBとの関係、定理の変換等については論文を準備中である。
グラフマイナー定理のようにいわゆる「禁止マイナー」を有限個挙げることである性質を特徴づけているようなuniversal algebraの定理は数多く存在する。今後はWQO-theoryを参考にそれらを俯瞰するような統一的な視点を追求し、もって様相論理のなす束の構造の研究に役立てていきたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 2013

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Graph theory and modal logic2014

    • 著者名/発表者名
      Yutaka Miyazaki
    • 学会等名
      Application of Algebra XVIII
    • 発表場所
      Zakopane, Poland
    • 年月日
      20140310-20140316
  • [学会発表] Graph theory and modal logic2013

    • 著者名/発表者名
      Yutaka Miyazaki
    • 学会等名
      BLAST2013
    • 発表場所
      Chapman University, California
    • 年月日
      20130805-20130809

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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