研究課題/領域番号 |
23500039
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
田原 康之 電気通信大学, 大学院情報システム学研究科, 准教授 (30390602)
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研究分担者 |
大須賀 昭彦 電気通信大学, 大学院情報システム学研究科, 教授 (90393842)
中川 博之 電気通信大学, 大学院情報システム学研究科, 助教 (40508834)
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キーワード | 計算機システム / 情報システム / ソフトウェア開発効率化・ 安定化 / ソフトウェア学 / ディペンダブル・コンピュ ーティング / 自己適応システム / ソフトウェア検証 / ゴール指向要求分析 |
研究概要 |
近年ソフトウェアの大規模・複雑化に伴い,環境の変化に対しても人が介在すること無く,動的に環境に適応するソフトウェアが求められるようになっている.そこで,環境や実行状況の変化に対しても,与えられたゴールを達成するために振舞いや構成を切替える自 己適応システムが注目されているが,その開発,特に振舞いの正しさの保証はいまだ容易であるとは言えない. そこで本研究では,自己適応システムの検証に状態マシン図などのUMLモデルだけでなく,ゴール指向要求記述も利用することにより ,各検証に必要な状態数を抑制するとともに,要求に対して直感的に検証結果を確認することのできる自己適応システムの検証手段を確立し,検証をサポートするツール群(変換ツールおよび検証ツール)を実装する. 平成24年度は,テーマ1「要求記述と検証記述の対応関係の決定」,テーマ2「適応を考慮した検証手段の確立」,およびテーマ3「検証結果を反映した実装モデル構築手法の確立」を完遂し,各テーマの成果を統合した検証フレームワークを完成した. テーマ1,2に関しては,各機能に求められる要件を満たすように,平成24年度に実装した各ツール、すなわち平成24年度に定義した記述言語で書かれたモデルに対し、平成24年度に確立した検証式に対するモデル検査手法の実装,さらにゴール指向要求記述KAOSを利用した自己適応システムの開発手法やモデル駆動型の検証プロセスといった既存の成果を基盤として要求記述から検証記述を抽出,決定する手段の実装,およびモデル検査に有効な既存ツールをを自己適応システム検証のために拡張したツールを統合した. テーマ3「検証結果を反映した実装モデル構築手法の確立」に関しては,自己適応システム実装のために必要とされる状況の監視,分析,変化の決定,コンポーネントの切り替えによる変化を実現することのできる機能を実装した。.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成24年度の研究実績の各項目について、年度当初の研究実施計画の項目(1.2)、(1.3)、(2.2)、(3.1)、および(3.2)に記載した内容を、おおむね達成できているため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、研究計画調書に記載した計画の通りに推進する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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