研究概要 |
近年ソフトウェアの大規模・複雑化に伴い,環境の変化に対しても人が介在すること無く,動的に環境に適応するソフトウェアが求められるようになっている.そこで,環境や実行状況の変化に対しても,与えられたゴールを達成するために振舞いや構成を切替える自己適応システムが注目されているが,その開発,特に振舞いの正しさの保証はいまだ容易であるとは言えない.そこで本研究では,自己適応システムの検証に状態マシン図などのUMLモデルだけでなく,ゴール指向要求記述も利用することにより,各検証に必要な状態数を抑制するとともに,要求に対して直感的に検証結果を確認することのできる自己適応システムの検証手段を確立し,検証をサポートするツール群(変換ツールおよび検証ツール)を実装する. 平成 25 年度は,システム検証実験を通じて研究成果を評価し,その成果を公開・発表した.まず,前年度までのテーマ1「要求記述と検証記述の対応関係の決定」,テーマ2「適応を考慮した検証手段の確立」,およびテーマ3「検証結果を反映した実装モデル構築手法の確立」の成果である検証フレームワークを利用した,自己適応システム検証実験を通じてその有効性を評価した.並行して,テーマ1~3の成果をそれぞれ国内シンポジウムや国際会議へ投稿し,研究成果を発表した.
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