研究課題/領域番号 |
23500043
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
海尻 賢二 信州大学, 工学部, 教授 (80115336)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | メトリクス / error prone prediction |
研究概要 |
23年度は以下の事を行った:1)オープンソースプロジェクトからのメトリクスおよびバグデータの収集、およびその収集のための手順のスクリプト化。公開されているデータは多くあるが各々別のメトリクスツールで計測されており、またもっとも大きなデータセットであるNASAのデータセットではソースコードは公開されていない。種々の手法を一律に適用して評価するためにはソースコード等が公開されているプロジェクトに対する計測結果が不可欠である。2)本研究での予測は類似プロジェクトにおける最適な手法を流用するというものであるので、多くのプロジェクトに対して予測実験を行い、その評価結果が知識ベースとして必要となる。この知識ベースの構築を行った。24年度は更に1)で収集したプロジェクトデータに対しての知識ベースの構築を図る。3)集約的な手法の評価。本研究テーマの本筋ではないが、予測のもう一つの考え方としてプロジェクトもしくはアルゴリズムの集約によって少なくとも平均的な精度を保証するという手法が集約的手法である。この手法についての実証実験を行った。4)類似プロジェクトの判定手法の評価。類似プロジェクトといっても種々の類似の判定法が考え得る。そこで3つの類似判定手法を実装し、その手法のもとで似ているプロジェクトに置ける予測精度と検査対象プロジェクトに置ける予測精度の関係について考察した。国際会議の発表については残念ながら行えなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していた目的とその達成度について述べる。1)プロジェクトの特性と最適な予測モデルとの関係の分析:このためには基礎となる知識ベースの構築が先行する。23年度は知識ベースの構築を主として行っていたので、特性と精度の関係についての分析は行っていない。オープンソースをベースとする知識ベースを24年度は構築するので、プロジェクトの特性の分析も容易になるので、この関係の考察を進めたい。2)オープンソースからのデータの収集およびそのツール化:これについては10数個のプロジェクトのデータ化を行った。オープンソースと言えども、必ずしも必要となる基礎データが公開されている訳ではないので、可能な対象プロジェクトの識別が問題となるが、さらに収集を進めたい。3)メトリクスの補正のためのツール。データの収集を主として行ったために補正については23年度は取り掛かることが出来なかった。データセットが多く用意できたので24年度は補正の効果についての考察を行いたい。4)結果の国際会議への投稿。投稿は行ったが採択には至らなかった。 予定していた上記4つの研究以外に次の2つの研究を行った:1)3つの類似プロジェクト選択手法の評価。この結果類似プロジェクトの最適手法を使うことで平均以上の精度を得ることは可能であったが、疑似最適とまではいかなかった。2)集約的手法の可能性の検討:アルゴリズムおよびプロジェクトの集約手法および多数決判定他のいくつかの判定手法を評価した。結果平均以上の精度が得られることは確認したが、一般性の検証はまだ出来ていない。
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今後の研究の推進方策 |
23年度の結果に鑑み、24年度は以下の研究を進めるとともに、国際会議への投稿を行う。1)オープンソースプロジェクトに基づき新規に構築したデータセットを使って標準予測モデルセットを構築する、2)類似プロジェクト選択機能を含めた予測ツールのひな形を構築する、3)もう一つの選択肢として集約手法のツールへの組み込みを検討する、4)データ間の相違に伴う補正は必須と考えられる。従っていくつかの補正手法についてその有効性を評価する、5)新規に構築したデータセットとpromiseデータセット上での評価の相違の考察し、データセット上の予測の一般性の検討の検定を行う。 25年度は計画の最終年度として以下を予定している:1)予測ツールのプロトタイプの構築と評価、2)メトリクスデータセットを増やし、予測ツールの一般性を検証する、3)予測ツールを公開する事で利用可能性を広く検証する
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次年度の研究費の使用計画 |
24年度は作業マシーンの追加および国際会議、国内大会、研究会への発表のための支出(投稿費、参加費、旅費)が中心であるが、データ整理等の作業に伴う支出もある。23年度は当初予定していた国際会議での発表、参加が出来なかったので、次年度使用額が生じている。24年度は2件以上の発表を目指している。
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