研究課題/領域番号 |
23500043
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
海尻 賢二 信州大学, 工学部, 教授 (80115336)
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キーワード | software metrics / error prone prediction |
研究概要 |
Error prone module予測の具体的手法として次の2つの手法の具体化および性能評価を行った。 1)適切な手法オプションのマイニング:予測に置いては訓練データやアルゴリズムを選択する必要があるが、どのようなものを選べば最適かは検査データに依存する。これまでは検査データに関わりなく一律に最適なオプションを選ぼうとしてきたが、それではうまくいかないことが判明したので、検査データの特性に応じて最適なオプションをデータマイニングの手法を利用して見つけ出すことを考えている。実際に用意している参照データセットをベースにこのような方式の性能評価および改善の方策を探っており、実現の見通しが立っている。但し有効性の十分なる評価はまだ行えていないので、データを増やしての実験が今後必要となる。 2)アンサンブル手法による予測:前述のとおり予測には(訓練データ、アルゴリズム)が必要であるが、アンサンブル手法の場合は複数の(訓練データ、アルゴリズム)対を利用して予測を行い、その結果に基づき最終的な予測結果を導く。但し、むやみに複数の(訓練データ、アルゴリズム)対を考えればよいわけではなく、互いに補い合える(訓練データ、アルゴリズム)対の集合を使う必要がある。そこでこの「補い合う」という性質を評価する尺度を定義して、その基準に基づいて(訓練データ、アルゴリズム)対の集合を求める手法を考えている。現在は2つの(訓練データ、アルゴリズム)対を組み合わせる場合の条件を考察しているが、これを3つ以上の組み合わせに拡張する事を今後考えていく。 以上2つの方式をツール化し、容易に予測が得られるシステムの構築を25年度は目指す
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績に記載の通り、システム化する手法の見通しは立っている。但し評価対象としては自前で収集した参照データセットに基づく評価のみであるので、一般的有効性の評価が、システム化と並行して必要となる。
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今後の研究の推進方策 |
大きく次の2つを行っていく 1)上記2つの手法の有効性を、参照データセットを拡張して検証するとともに、性能の改善を図る 2)error prone module予測が検査対象プロジェクトデータ(ソースコードレベル)を与えるだけで対話的に行えるシステムを構築する
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次年度の研究費の使用計画 |
おもな使用計画は以下である: 1)予定していたができなかった国際会議での発表を行うと共に、ジャーナル論文への投稿を行う。(海外渡航費、国際会議参加費、論文投稿料) 2)システム化を行うためのPCを複数台購入する 予算が残ったのは予定していた国際会議の発表が出来なかったためである。
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