• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実施状況報告書

環境調和型メディア処理ノードの組込み実装

研究課題

研究課題/領域番号 23500062
研究機関大阪大学

研究代表者

尾上 孝雄  大阪大学, 情報科学研究科, 教授 (60252590)

キーワード環境情報処理 / 空間認識 / 音響レンダリング
研究概要

本研究は,空間認識に基づく音声情報の効率的提示手法の確立とその組込み実装を目指している。平成24年度は,物体認識アルゴリズムの実装,レイトレーシング音響レンダリングの実装,ならびにインタフェース制御LSIの設計を進めた.
物体認識アルゴリズムの実装については,CoHOG (Co-occurence Histogram Oriented Gradients) に確率的サンプリングを導入することにより,アルゴリズムが従来持つ高い精度を保ったままで,約2.5倍の高速化を達成できることを示した.
レイトレーシング音響レンダリングについては,音響レンダリングをレイトレーシングに利用する際に必要となる回折の考慮を可能とした.具体的には,解析的二次音源モデルを用いてレイトレーシングの枠組みを崩さずに音響レンダリングを行う手法について検討を進め,OptiX GPU実装を工夫することにより空間中の物体数が増大した場合にでも,効果を落とすことなく実時間処理を達成できるようにした.
インタフェース制御LSIの設計については,粗粒度再構成可能論理に細粒度性も導入することで, メモリインタフェースや外部インタフェース,組込みプロセッサとのインタフェースを司るLSIを組込みシステムとして実装することを確認した.LSI実装とその評価環境を構築することで,環境調和型メディア処理ノードが所望の機能を実現できることを確認した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

メディア処理ノードの各構成部について,当初の予定どおりの性能を持った実装ができている.また,空間認識についてはさらなる高速化の見込みも立っており,今後研究を進めていくことで,環境調和という新しい機能性が提供できると考えている.

今後の研究の推進方策

今後,これまでの成果を組込みシステムとして集積化実装するとともに,システムとしての機能性評価を実施する.また,各処理部についてはさらなる高速化,高効率実装化を進め,次世代のノード構成方式についても検討を進める.

次年度の研究費の使用計画

評価環境の構築のため,実験部材を購入する.一部の作業は研究支援者を雇用して進める予定である.また,研究成果を国内外の学会ならびに論文誌に公表する.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] CoHOG 特徴を用いた歩行者検出の確率的サンプリングに基づく高速化2013

    • 著者名/発表者名
      劉載勲, 宮本龍介, 尾上孝雄,
    • 雑誌名

      画像電子学会誌

      巻: 42 ページ: 30-40

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A Ray Tracing Simulation of Sound Diffraction Based on the Analytic Secondary Source Model2012

    • 著者名/発表者名
      M. Okada, T. Onoye, and W. Kobayashi
    • 雑誌名

      IEEE Trans. Audio, Speech, and Language Processing

      巻: vol. 20 ページ: 2448-2460

    • DOI

      10.1109/TASL.2012.2203809

    • 査読あり
  • [学会発表] Performance Improvement of Channel Estimation for Ofdm Baseband Transceiver with Dynamic Subcarrier Selection2012

    • 著者名/発表者名
      Yuya Iwasaki, Masahide Hatanaka, and Takao Onoye
    • 学会等名
      The First Asian Conference on Information Systems
    • 発表場所
      Siam Reap, Cambodia
    • 年月日
      20121206-20121208
  • [学会発表] 秘匿化機能の分散化に基づくセキュアなアンビエント無線通信システムの実装2012

    • 著者名/発表者名
      岡田 雅司, 畠中 理英, 尾上 孝雄
    • 学会等名
      第14回 DSPS教育会議
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      20120906-20120907
  • [学会発表] Pedestrian Localization Using CoHOG-based Detection and HSV-based Tracking2012

    • 著者名/発表者名
      Jaehoon Yu, Ryusuke Miyamoto, Takao Onoye, Hiroki Sugano, and Yukihiro Nakamura
    • 学会等名
      International Technical Conference on Circuits/Systems, Computers and Communications
    • 発表場所
      札幌市(北海道)
    • 年月日
      20120715-20120718
  • [産業財産権] 識別装置、データ判別装置、ソフトカスケード識別器を構成する方法、データの識別方法、および、プログラム2013

    • 発明者名
      尾上孝雄,宮本龍介,劉載勲
    • 権利者名
      大阪大学
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      2013-021863
    • 出願年月日
      2013-02-07

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi