研究課題/領域番号 |
23500067
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研究機関 | 高知工科大学 |
研究代表者 |
橘 昌良 高知工科大学, 工学部, 教授 (50171715)
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キーワード | ディペンダブルコンピューティング / Buit-In Self Test / Analog Mixed Signal / カタストロフィック故障 |
研究概要 |
本研究はAMS(Analog Mixed-Signal)システムLSIのアナログ回路の故障検出をシステムの動作中にも行える機構の開発を主たる目的 としている。その目標はシステムが動作中であるが検査対象となるアナログ回路の動作を必要としない時間帯を利用して、テストを進 めることでシステムの動作状態での動作異常の検出を行うことのできるシステムを提案し、LSI化によりその有効性を実証することで ある。この方式によれば、異常の発生した回路をあらかじめ用意されている正常な回路と切り替えることで、システム全体の信頼性を 向上させることができる。 平成24年度には、モチーフとなるデータ変換器の差動型のサンプルホールド回路について,テスト信号発生回路と動作状態を監視す るプローブ回路、および、その出力から動作異常を検出する故障検出回路を設計し、故障を組み込んだ状態の回路についてシミュレー ションを行い、実際に動作異常を検出することができるかを確認した。また、データ変換器の基準電源となるバンドギャップリファレンス回路についての故障検出方式の検討を行った。さらに、本研究の故障検出および回路の切り替えで使用するスイッチとしてブートストラップスイッチの回路構成の検討を開始した。これらのテスト方式は、回路のインパルス応答に基づいた致命的(カタストロフィック)故障の検出を主目的としたもので、回路のRC 素子については、ある程度のパラメータ故障の検出が行われるよう考えられている。 以上の研究結果については、論文は1件掲載され、学会発表が1件ある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画ではAD/DAコンバータについての故障検出方式の検討と実チップによる有効性の実証を行う予定であった。 データ変換器本体の故障検出機構については方式と回路の検討がほぼ終了したが、基準電源と回路の切り替えを行うスイッチについては検討を開始した段階である。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度までの研究結果を踏まえて、スイッチ回路と基準電源回路の故障検出方式の検討を行い、回路設計およびシミュレーションによる検討を行った後、LSI化を行い有効性の実証を行う。さらに、BISTシステム全体構成の検討を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
VDECを利用したLSIの試作を3回予定している。これには1回あたり約37万円程度必要である。
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