高い匿名性と安全性を有する家庭向けオーバーレイネットワークシステム

2013 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23500085
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 計算機システム・ネットワーク
• 研究機関: 名古屋工業大学
• 研究代表者: 斎藤 彰一 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70304186)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2013
• キーワード: ネットワークセキュリティ / プライバシー保護 / 匿名通信 / 追跡困難通信 / 分散ハッシュテーブル / オーバーレイネットワーク

研究概要

本研究において，匿名通信における匿名性の向上と，携帯端末などの性能の低い計算機や家庭や移動端末等のネットワーク環境における匿名通信利用について研究を行った．さらに，新しい通信方式である送信者追跡困難通信を開発した．この新方式は，追跡困難性による利用者個人情報の保護と，匿名性の悪用を防止することが可能である．これらの研究成果は，個人情報を保護するネットワークを備えたネットワークインフラの構築に貢献できると考える．

研究成果

• [雑誌論文] 匿名通信におけるディレクトリサーバを用いないノード管理方式 (2012)
  • 著者名/発表者名: 田中寛之, 齋藤彰一, 松尾啓志
  • 雑誌名: 情報処理学会論文誌 巻: Vol. 53, No. 5 ページ: 1558-1569
  • 査読あり
• [雑誌論文] Node Management without Directory Servers in DHT-based Anonymous Communication Systems using ID-based Encryption (2011)
  • 著者名/発表者名: Hiroyuki Tanaka, Shoichi Saito, and Hiroshi Matsuo
  • 雑誌名: International Journal for Information Security Research 巻: Vol. 1, No. 3 ページ: 154-163
  • 査読あり
• [学会発表] Web ブラウジングにおけるユーザの行動追跡を困難にする軽量な通信方法の提案 (2014)
  • 著者名/発表者名: 川澄昇弘, 齋藤彰一, 松尾啓志
  • 学会等名: 2014年 暗号と情報セキュリティシンポジウム
  • 発表場所: 鹿児島市
  • 年月日: 2014-01-23
• [学会発表] DHT におけるノード検証手法と匿名通信への適用 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中井俊作, 野々山正峰, 齋藤彰一, 松尾啓志
  • 学会等名: 情報処理学会研究報告
  • 発表場所: 東京都足立区
  • 年月日: 2013-03-15
• [学会発表] ノード結託による通信路漏洩を防止する匿名路修復方式の提案 (2012)
  • 著者名/発表者名: 八田望, 齋藤彰一, 松尾啓志
  • 学会等名: コンピュータセキュリティシンポジウム 2012
  • 発表場所: 松江市
  • 年月日: 2012-10-31
• [備考] 秦誠一郎, ユーザ認証の有無に応じたIP アドレス選択による追跡困難性向上方式の提案, 名古屋工業大学, 2014.3.
• [備考] 川澄昇弘, 複数の ISP 連携による利用者IP アドレス追跡が困難な通信方式の提案, 名古屋工業大学, 2013.3.
• [備考] 野々山正峰, DHT の近傍ノード協調型確認手法における Neighborhood Authority の分散方式の提案, 名古屋工業大学, 2013.3.
• [備考] 竹下修平, DHT を用いた匿名通信システムにおけるクライアントノードの負荷軽減手法, 名古屋工業大学, 2013.3.
• [備考] 廣瀬宗則, 多重暗号による匿名通信における携帯端末の負荷軽減手法, 名古屋工業大学, 2012.3.
• [備考] 高柳光一, 分散ハッシュテーブルChord の NAT 対応機構の設計と実装, 名古屋工業大学, 2012.3.
• [備考] 中井俊作, 近隣ノード協調による安全かつ匿名なノード管理手法, 名古屋工業大学大学院, 2013.3.
• [備考] 八田望, 中継ノードの結託を防止する匿名通信路修復方式, 名古屋工業大学大学院, 2013.3.
• [備考] 酒井衛, 匿名通信における鍵複製を ⾏わない通信路修復, 名古屋工業大学大学院, 2012.3.