研究課題/領域番号 |
23500100
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研究機関 | 湘南工科大学 |
研究代表者 |
高畠 俊徳 湘南工科大学, 工学部, 講師 (30386891)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | マルチキャスト / ブートストラップ / プロトコル / ノード選択 / 耐故障性 / 自律自動再構成 |
研究概要 |
マルチキャストは特定の地域への緊急災害通知や特定の複数の人への動画配信などで重要な研究課題である。またマルチキャストの応用範囲はVLSIからインターネットの通信までと広い。他方、マルチキャストの前処理として,ブートストラップ機構がある。これは、マルチキャストで中心的な役割を担うランデブーポイント(RP)またはブートストラップルータ(BSR)と呼ぶ特別なノードを複数の候補の中から自動的に発見する一連のアルゴリズムである。本研究はマルチキャストの前処理において、耐故障性を有し自律的および自動的にある特定のノード(BSRまたはRP)を発見し選出する一連のアルゴリズムについての基礎研究を完成し、マルチキャスト指向のVLSIやインターネットの通信への応用に展開するための基盤研究を行うことが目的である。具体的な研究項目は以下である。(1)ブートストラップ機構の処理手順を効率化するアルゴリズムの開発、(2)BSRやRPの自律自動再構成のアルゴリズムの開発、(3)故障したBSRやRPからの回復のためのアルゴリズムの開発、(4)VLSI通信の応用、(5)モバイル・アドホック環境への応用である。初年度は上記の(1)ではフラッディングを減らした効率のよいノードの選出方法を検討した。(2)と(3)ではノードが故障した時、これを検出し診断するための手法とて、高速な故障検出と故障診断の手法を提案し明らかにした。また、故障検出および故障診断の後、正常なトポロジの状態へ回復させるアルゴリズムを検討した。(4)ではVLSI通信の応用として、ネットワークオンチップを対象に自律的にルータを再構成するため、メッシュなどの各種トポロジを対象に通信の性能を評価した。(5)ではモバイルアドホック環境におけるマルチキャストのためのトポロジを検討し通信の性能を検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は、基礎研究の実施と応用研究への展開に大別される。基礎研究および応用研究の一部の成果は、査読付きの雑誌論文により発表している。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題の今後の推進方策は、本研究の基礎研究の実施について、シミュレーションおよび解析により主に評価を行うことである。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度研究費が生じた状況は、一部の物品購入を検討したため、この購入が遅れているためである。また海外旅費の使用計画に変更が生じたためである。したがって、以降に使用する経費については、特に変更がないので、これと合わせて使用計画に従って使用する予定である。
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