研究課題/領域番号 |
23500141
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
坂口 嘉之 立命館大学, 総合理工学研究機構, チェアプロフェッサー (50425021)
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研究分担者 |
脇田 航 立命館大学, 情報理工学部, 助教 (80584094)
田中 弘美 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (10268154)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 一般化二色性反射モデル / CG / BRDF / 表面化散乱 |
研究概要 |
マルチバンドBTFによる反射成分の分離と検討:RGBの3バンドでは扱える測定物の物体色に制限があるので、マルチバンドでHDR画像を撮影し、画素毎に分光スペクトルを推定を行う計画だった。6バンドのマルチスペクトル計測を実施した。誤差の評価を行った所、6各バンドの境界で誤差が増大していることが判明した。6バンドではバンド数が少なすぎると思われる。スペクトル推定精度を高める目的でPLS法の導入を試みたが、誤差はあまり小さくならなかった。相互反射と透過成分の測定と解析:相互反射と透過成分の測定と解析では、プロジェクタで格子パターンを織物に投影し、格子パターンを1画素づつ変化させることにより、内部散乱光を正確に測定できるようにした。これにより、表面反射と内部散乱を分離できるようになった。リアルタイムCGレンダリングへの拡張:リアルタイムCGレンダリングへの拡張では、実験によって得られた知見に基づき、新しい反射モデルのCGレンダリングへの応用を行い、織物のリアルタイムCGレンダリングを行う計画であった。高精細IBLができるようになったが、内部散乱をコントロールしてCGを作成できる表現にまでは至っていない。今後の予定としたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
マルチバンドBTFによる反射成分の分離と検討は、80%程度の達成度。相互反射と透過成分の測定と解析は、90%程度の達成度、リアルタイムCGレンダリングへの拡張は、60%程度の達成度と思われる。
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今後の研究の推進方策 |
プロジェクタによる計測で、表面反射と表面下散乱を分離できるようになったので、表面化散乱成分に関して、反射方向に指向性がある成分とない成分に分離し、それぞれの成分がどのように発生するのかを調べる予定である。これにより、透過によるものか、一次散乱によるものかが分かると思われる。
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次年度の研究費の使用計画 |
実験精度を高める為に、プロジェクタによる計測を改良して、表面下散乱の測定装置を開発し、表面化散乱成分の解析を進めたい。
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