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2012 年度 実施状況報告書

同期化メディアストリームコンテンツにおける高度情報統合・検索手法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23500142
研究機関倉敷芸術科学大学

研究代表者

PRADHAN Sujeet R  倉敷芸術科学大学, 産業科学技術学部, 教授 (90320001)

キーワード同期化メディアストリーム / 代数的な検索モデル / 検索単位
研究概要

当該年度は、これまでに提案してきた同期化メディアストリームにおける2次元データモデルを基にして,次の内容の研究を行った。また、その研究成果をまとめた英語の論文が国際的に有力なジャーナルに掲載された。
まず、2 次元データタモデルによる構築される同期化メディアストリームに対してキーワード検索手法を用いた場合に,起こり得る問題点を明らかにし,その問題が起きたときに対応できる新たな検索結果モデルを提案した。その問題点とは、検索キーワードを含む部分的なメディアストリームを検索する際に、検索結果になりうるストリームが切り離せるバウンダリの正式な定義がないという点である。次に、この検索モデルに必要とする理論,特に,代数的な演算やそれらの演算における性質を形式的に定義を行った。これらの定義によって、検索モデルにおける理論上の効率や性能の保証ができるため、重要な成果だと考えられる。また、このデータモデル及び検索モデルの効率の面での性能、有効性について検証を行うために、3種類のテストコレクションを生成し、そのデータに対して実験を行い、モデルの検証を行った。テストコレクションは、実際に使われている講義スライド・講義ビデオや教科書に基づいたデータである。この実験を行うためには、2台のコンテンツサーバを購入し、JAVA言語を用いてプロトタイプシステムも作成した。
当該年度の研究の目的は、同期化メディアストリームにおける検索モデルの提案、またそのモデルの有効性や効率における検証が主なものであり、その目標を達成できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の当該年度の研究目標は次のことであり、当初計画で想定していた通り、順調に進んでいる。
まず、2 次元データタモデルによる構築される同期化メディアストリームに対してキーワード検索手法を用いた場合に,起こり得る問題点を明らかにし,その問題が起きたときに対応できる新たな検索結果モデルを提案する。
次に、この検索モデルに必要とする理論,特に,代数的な演算やそれらの演算における性質を形式的に定義を行う。
また、このデータモデル及び検索モデルの効率の面での性能や有効性について検証を行う。

今後の研究の推進方策

同期化メディアストリームにおける多種多様性な情報を表す2次元空間から適切な範囲部分を検索する機構においては,複数の検索キーワードを指定して検索する際に,「全てのキーワードが含まれている範囲部分」という従来の解釈による検索結果では,大量の不要な解が含まれる可能性が高く,検索の精度が落ちてしまう恐れがある。利用者にとってこのような不要な解を問い合わせ処理の早い段階で除くことによって,問い合わせ処理の効率を向上させることが考えられる。当研究者は,このような処理法の概念を既に提案しているが,この処理法を実現させるのに,逆単調性と呼ばれる特性を持つフィルターが必要である。しかし,そのようなフィルターは,これまで,数が少なく,この処理法の実用性についての実証実験ができていない。そのため,逆単調性の特性を持ちつつ,利用者の意図をより細かく示せる実用性の高いフィルターが望ましい。
本年度は,逆単調性を持つフィルター概念をさらに拡張し,検索の際に入力された複数のキーワード間の位置関係や構造関係等による条件が指定できるフィルターを提案する予定である。そのために、「comprehensible retrieval unit」の概念を導入することを考えている。
さらに,この手法における効率分析を行い,これに基づくシステムの有効性について結果を取りまとめ,成果を発表を行う。

次年度の研究費の使用計画

当研究者が提案する[comprehensible retrieval unit]を用いた試作システムを開発するために必要な開発ソフト・応用ソフトなどは,請求している経費より購入する予定である。試作システムの開発に必要とされる実験用データを準備するために,コンテンツデータベースを構築していく予定である。実験用データとしては,倉敷芸術科学大学で行われる25年度後期の講演などを対象とし,講義ビデオを撮影する予定している。同期化メディアストリームコンテンツを処理するためには,複数ののコンテンツ蓄積サーバが必要であり,その設備備品の購入にかかる経費については、本研究費の使用を考えている。
また、本研究課題と関連する研究調査を行うために、学会への参加や他大学の研究者と打ち合わせをする必要がある。これに伴う出張費などについては、本研究で要求している旅費を使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Extending Information Unit Across Media Streams for Improving Retrieval Effectiveness2013

    • 著者名/発表者名
      Nimit Pattanasri, Sujeet Pradhan, Katsumi Tanaka
    • 雑誌名

      Data & Knowledge Engineering

      巻: 83 ページ: 70-92

    • DOI

      10.1016/j.datak.2012.10.003

    • 査読あり

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公開日: 2014-07-24  

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