研究課題/領域番号 |
23500175
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
八槇 博史 名古屋大学, 情報基盤センター, 准教授 (10322166)
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研究分担者 |
瀬島 誠 大阪国際大学, 現代社会学部, 教授 (60258093)
藤本 茂 一般財団法人平和・安全保障研究所, 研究部, 客員研究員 (80319425)
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キーワード | 機械学習 / シミュレーション / クラウドソーシング |
研究概要 |
初年度に実施した一連の試作・試行に基づいて、以下の研究を実施した。 ・機械学習に基づくモデル生成システムの開発:実データおよび実験データをもとに、機械学習を用いてシミュレーションモデルを生成するシステムを実装し、シミュレーションモデルの生成実験を行った。システムの構成には機械学習ライブラリWEKAを用いた。得られるシミュレーションの精密化と、多様なエージェントモデルの取得をめざし、蓄積したデータからそのまま学習するだけでなく、前段としてデータのクラスタリングを行う仕組みとした。これにより、データの中に含まれる種類の異なる主体による行動を、別のエージェントモデルとして抽出することが可能となった。 ・クラウドソーシングを用いた被験者実験およびモデル精錬機構の設計:蓄積されたモデルを用いて、クラウドソーシングサービスを通じて被験者を集め、実験データを集めるためのシステムGAMESの設計とプロトタイプ開発を行った。これにより、シミュレーションモデルの評価が効率的に行えるようになることを確認した。機械学習によるモデル生成と組合わせ、モデル構築→被験者実験→データ蓄積→評価→学習によるモデル精錬というループが完成し、モデル構築支援の枠組みが完成する。 ・シミュレーション研究実施による手法の評価:上記のシステムを用いてシミュレーションモデルの構築・シミュレーション実施・モデル精錬の実験を行い、提案した仕組みにより閃光のシミュレーション研究がトレースできることを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初に企図した機械学習機構については順調に実装が進んでおり、有効性の検証が可能な状態まで進んだ。 最終年度に必要となるのは新規のシミュレーション研究における有効性の検証であり、研究代表者と研究分担者との間の密な連携が必要となる。
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今後の研究の推進方策 |
・シミュレーション開発環境GAMESの開発:前年度までに検討した、機械学習に基づくモデル生成システムと、クラウドソーシングを用いた被験者実験およびモデル精錬機構との統合を統合し、研究者が利用可能なシステムとする。モデル構築→被験者実験→データ蓄積→評価→学習によるモデル精錬というループが完成し、モデル構築支援の枠組みが完成する。 ・シミュレーション研究実施による手法の評価:上記システムを用いて、新規のシミュレーション研究を実施し、手法の有効性を検証・評価する。
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次年度の研究費の使用計画 |
GAMESの完成に伴い、評価実験と成果報告に関して主に研究費を使用する。主たる支出項目は以下のようになる。 ・GAMES評価実験のための機器導入:評価実験で用いるサーバ機器を増強する費用を計上する。 ・評価実験のための旅費:打合せと評価実験地への移動に関する旅費を計上する。 ・成果報告のための旅費
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