研究課題
本研究で得られた成果は,以下の通りである.なお,成果は,学術論文26編,学会発表(国際会議,国内会議)69編,図書5冊として公表した.1)自己学習と他者学習の定義:マルチエージェントシステム(MAS)におけるエージェントの行動学習は,その性質より,自己の基本行動様式を獲得する自己学習と他者との協調行動様式を獲得する他者学習に分けられる.自己学習で獲得する基本行動は,MAS特有の行動ではなく,原則シングルエージェントシステム(SAS)で必要な要素行動と考えられる.従って,先ずSASにおいて,エージェントが要素行動を獲得するように自己学習を行う.次にMASにおいて,エージェントが協調行動を獲得するように他者学習を行った.2)各種モデルの構築:既存モデルを基礎として,他者の状態や行動の予測を行う状態・行動予測モデル,他者の行動政策の推定を行う政策推定モデル,他者の行動意図の推定を行う意図推定モデル,複数の感覚刺激の中から特定の刺激のみに着目する注意生成モデル,ヒトの情動を模倣した情動生成モデルをそれぞれ構築した.なお各モデルは,脳情報処理の階層レベルに応じて,階層構造をもつという特徴がある.3)脳情報処理模倣型統合システムの開発:2)で提案した各種モデルと学習・推論システムを統合し,マルチエージェントシステムにおける協調行動の創発を指向した脳情報処理模倣型統合システムを開発した.同時に計算機シミュレーションにより,本システムの性能評価を行った.4)ロボット実験による検証:3)で開発した統合システムをロボット環境で実装し,その基本的な性能評価と検証を行った.その際,ロボットのセンサー(知覚)入力とモータ(行動)出力という時系列データの分節化を行う手法を考案し,センサーとモータの要素分割を行った.これは基本行動を効率的に学習するために必要となるものであった.
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