本研究では,ネット上の仮想三次元空間であるメタバースのセカンドライフ(Second Life,以下SL)での体験学習を支援するための,「移動・行動分析」,及び「体験集約」に関する手法の確立に取り組んできた. 当該年度の主な活動は以下の通りである. 1.「移動・行動分析」に関しては,博物館のような複数のコンテンツが内在する空間において,ユーザのコンテンツ閲覧状態の指標を特定した.前記の指標を利用した評価手法を考案・実装し,その有用性を確認した.さらに,前記の評価手法について,被験者を用いた実験を行い,その有用性を検証した. 2.「体験集約」に関しては,対話型遺伝的アルゴリズムを用いて最適なコマ割りを導出する際の,コマ割り表現手法と評価値を検証した.また,既存研究の手法を基に新たな手法を提案し,比較実験を通して有用性を明らかにした.対象体験として代表的なメタバースであるSLにおける博物館の訪問を用いた.
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