本研究は顔表情(可視情報)と顔温度画像(非可視情報)を用いて人の感情を推定する。 このため、人の基本感情において顔画像とこれに対応する顔温度画像のデータベースを作成した。そして、顔画像、顔温度画像、顔画像と顔温度画像とを組み合わせた感情推定手法を試作し、各々の特性を評価した。その結果、いずれかのみを用いた場合、70%程度の推定精度が得られる感情クラスが見られた。更に顔画像と顔温度画像とを組み合わせることにより10ポイント程度の精度向上が得られる感情クラスが見られた。可視情報と非可視情報とを組み合わせにより感情強度の推定やより複雑な感情クラスの推定が可能であるとの知見が得られた。
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