判別基準を最大とする究極の非線形判別写像は,事後確率を並べたベクトルに対する線形判別分析に一致する.この非線形判別分析に現れるカーネルは,事後確率から計算される.これらの理論的結果を実際のデータ解析で応用するには,訓練データから事後確率を推定し,利用する必要がある.本研究では,ロジスティック回帰やK-最近傍法などで事後確率を推定し,非線形の判別分析を実現する手法を提案した.また,未学習サンプルの認識性能の向上を目指して,事後確率の推定に正則化を取り入れた手法について検討した.さらに,一般画像認識や画像検索等の応用で確率的知識を統合して利用する方法について検討した.
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