研究概要 |
本研究課題では,三次元視覚を有するロボット自身の一部やそのロボットの操作対象を,モデル化のための操作を予めすることなく,動作中にモデル化することをシームレスな対象モデリングと呼び,そのために必要となる以下の2つの手法を開発することを目的としている.(1) 三次元視覚システムにより連続的に取得される複数の三次元データをつなぎ合わせる手法,(2) つなぎ合わせたデータを基に物体認識用のモデルを構築する手法. また, これらの手法を実装したシステムを試作し, 3次元視覚システムを有する生活支援ロボットを製作して一般的な生活環境での実験的検証を行うことを予定している.H23年度は(1),(2)の手法に欠かせない3次元視覚システムKinectの基本制御ソフトウェアやキャリブレーション手法を開発し,提案手法の有効性を実証するシステムとして小型軽量6自由度アームを有する生活支援ロボットの製作を開始した. H24年度はこれらの基本ソフトウェアや実証用ロボットを用いて,以下のA,B,Cの手法を開発した. A.3次元視覚からの情報をもとにロボットの操作対象に関する情報だけを切り出す手法を開発した.B.3次元視覚からの情報をもとに小型軽量6自由度アームにより日用品をピックアンドプレースするシステムを構築した.C.連続して入力される複数の3次元データをつなぎ合わせるためには,複数のデータ内で同一のデータを発見する必要がある.そこで,この3次元データに関する問題を解く前に連続して入力される複数の2次元データをつなぎ合わせる問題を解く手法について検討し,複数の2次元データ内で同一のデータを発見する手法を開発した. Aの手法に関しては,H24年度に査読つき国内会議にて研究発表を行った.また,査読つき国際会議に投稿中である.また,B,Cの手法に関しては,H25年度に国際会議,国内会議にて発表予定である.
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