研究課題/領域番号 |
23500247
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
坂根 茂幸 中央大学, 理工学部, 教授 (10276694)
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キーワード | 移動ロボット / センサプラニング / 準動的環境 / 地図生成 / ICタグ |
研究概要 |
本研究では、準動的環境における移動ロボットの自己位置推定、および、準動的物体のポーズ推定を行う際に、推定の信頼性・効率性の評価基準に基づいて、最適なセンシング行動を決定するセンサプラニングシステム(HSP-SD)の構成法を開拓する。本研究のHSP-SDで扱う“ロボットの自己位置推定”は、地図生成後のglobal localizationであり、地図生成の過程で必要となる自己位置推定とは意味が異なる。そして、準動的環境で利用するための新たなセンサプラニングシステムHSP-SDでは、新たな機能の実現が必要となる。第一に、HSPで用いた分割セルの課題がある。第二に、ICタグのポーズ推定については、推定するICタグのポーズの信頼性を高めるために、ICタグ検出用のアンテナを搭載している移動ロボットの、最適なセンシング行動を計画する課題である。 これらの課題を踏まえて、本年度は、作業環境のセンシング情報として距離画像データのセンシングデータを用いるシステム化を検討した。即ち、MicroSoft社製Kinectセンサで得られるセンサ方向の距離画像に基づき、同画像の中に含まれる3次元平面をハフ変換により抽出する[1]。今後は、ICタグのu-codeからタグが貼られた物体の3次元幾何モデルと、前述の距離画像から得た3次元平面とのマッチング処理に基づき、状況に応じてアクティブなセンシングを計画し、適切なセンシングを行う上で必要なシステム化を目指す。 [1] 早川隆二:準動的環境における移動ロボットのセンサプラニング, 中央大学理工学部経営システム工学科卒業論文, 2013年.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
平成24年度は、学科主任を1年間担当することになり、科研費の研究に充分な時間を投入することができなかった点があり、予定の研究が当初の計画通りには進まなかった。また、研究室に所属の大学院生が1名のみという事情もあり、マンパワー不足だった点も否めない。
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今後の研究の推進方策 |
「研究実績の概要」に書いたように、距離画像から3次元ハフ変換で平面検出を行うことが重要であり、それを使用できるようにすることが先決と考えている。
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次年度の研究費の使用計画 |
距離画像を入力するセンサとして、前述のようにKinectを使用しているが、そのためのコンピュータとしてこれまでOSにはLinuxの1種であるUbuntuを使用してきた。そのバージョンが現在は12.10に上がっていることもあり、これに準拠したパソコンを使うことができるように、主としてコンピュータシステムの更新等を計画している。
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