研究課題/領域番号 |
23500249
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研究機関 | 奈良工業高等専門学校 |
研究代表者 |
上田 悦子 奈良工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (90379529)
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研究分担者 |
中村 恭之 和歌山大学, システム工学部, 教授 (50291969)
竹村 憲太郎 東海大学, 情報理工学部, 講師 (30435440)
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キーワード | ロボット動作生成 / 優美な動作 / モーションキャプチャ |
研究概要 |
動作に対する形容詞のうち「優美さ」は人間特有のものであるとされている.この点に着目し「優美な」動作をロボットに実装することで,人間らしい動作を実現する事を目指している.そのためのステップとして,これまでスポーツ運動学や美学の分野で,定性的に定義づけられてきた「優美さ」という動作特徴の定量化を試みている.25年度は,ホテルマンの「グラスを手渡す動作」「グラスをテーブル上に配置する動作」「皿をテーブル上に配置する動作」を優美な動作の規範動作と考えて研究を進めた.従来は「手先軌道のS字状特徴」のみに着目して解析していたが,25年度はこれに加え,肘・肩の関節角度や上体の向きの関係性を含めた解析に取り組んだ.本研究の最終目標であるところの,ロボットへの優美動作実装を見据えた取組の開始といえる.年度途中の7月2~4日開催の国際会議(CMEM2013)にて成果発表を行った.具体的な成果を以下にまとめる. (1)手先軌道のS字カーブ特徴: 手先軌道のカーブフィッティング手法を,最小二乗法による4次式近似へと改良した.これにより,「変曲点,極大値,極小値が軌道中にすべて存在する」という明確なS字特徴定義が可能となった.また,手渡し動作とテーブル上配置では,S字特徴の出方が変わり,S字状特徴のタスク依存性が示唆された. (2)腕リンクの優美特徴解析:「テーブル上への皿配置動作」における,右肘の屈曲と右肩の屈曲との関係性を解析した結果,優美な動作では「肘を開く際に上体も外方向へ開いていく」という特徴を見いだした.
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