黄斑色素濃度,及びL/M錐体比といった生理学的特性を実験的に測定する手法を確立し,多数の被験者を用いてデータを採取することにより,日本人の生理学的特性に関するデータベースを構築することに成功した.特に,L/M錐体比の分布が日本人と欧米人種において異なるという知見は本研究によって新しく得られたものである.また,色覚特性として,等色関数を測定できるコンパクトな装置を開発し,その装置を用いて簡便に且つ正確に等色関数を測定出来る手法を検討した.生理学的特性を測定した被験者での色覚特性として,等色関数の測定を行い,その両者に相関がないことを実験的に示したことが,本研究の成果として挙げられる.
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