• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実績報告書

安らぎを感じる心象的空間イメージを作り出す環境音による聴覚刺激効果の脳機能的解明

研究課題

研究課題/領域番号 23500254
研究機関筑波大学

研究代表者

首藤 文洋  筑波大学, 医学医療系, 講師 (10326837)

キーワード音 / 空間イメージ / 聴覚 / 生体計測 / モデル動物実験 / 経験 / 主観的評価 / 客観的評価
研究概要

昨年度にシステムの概要が完成した被験者の主観的評価を客観的な生体反応計測による情動反応との連関から明らかにする感性評価装置を完成させた。被験者に生体計測記録プローブを装着して着座させ環境音とディスプレイからの風景画像を同時提示した。前述の装置のスライダーを左右に動かして風景画面の画角を変更させるシステムとして設置し、被験者が提示音に対して合致したと感じる風景の画角になるまで自由にスライダーを調整させ、この間の生体反応およびスライダーの位置情報をリアルタイム記録した。そして、スライダーが停止するまでにかかる時間は音と風景が適合した組み合わせで最も少なく、音と風景が不適合の組み合わせで最も多かった。生体反応計測では、音と風景が不適合の組み合わせでスライダー停止後に皮膚電気抵抗が高くなる傾向が見られ、提示した音と画像が一般的に適合している場合では、両者の適合が曖昧な場合と比較して画角決定操作による空間イメージのアウトプットが速やかな事、また後者では画角決定後に交感神経活動が高まる事を見出した。動物実験ではヒトには聞こえずマウスで可聴な高周波音を再現する音響装置を使った音提示実験システムを前年度の結果を補完すべく構築した。また最終年度にあたり、これまでの研究を国内外の生物学領域と感性科学領域の学会で積極的に発表、討論を行った。新開発した感性の主観評価結果の意義を被験者の生理指標から客観的に評価する装置に対して関心が寄せられたほか、実験方法を工夫すれば生活経験で獲得した後天的な情動に関する記憶を標的とした実験の動物モデル化が可能であるとの成果に対してその有用性を認める意見が多かった。しかし、条件反射との違いの明確や情動に対する効果の保持時間など補足するべきいくつかの事項が示された。これらの点は今後展開する研究で明らかにしなければならない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014 2013

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] 環境音提示が与える心象的空間イメージの広さに対する主観的評価 およびその評価データに対する生体反応計測による客観的評価2014

    • 著者名/発表者名
      首藤文洋
    • 学会等名
      第9回日本感性工学会春季大会
    • 発表場所
      北海道大学(札幌市)
    • 年月日
      20140322-20140323
  • [学会発表] An experimental model of an emotional response that induced by auditory stim ulation, which are linked to the experience-stimulation coupling2014

    • 著者名/発表者名
      首藤文洋
    • 学会等名
      第91回日本生理学会大会
    • 発表場所
      鹿児島大学(鹿児島市)
    • 年月日
      20140316-20140318
  • [学会発表] Environmental images of sound stimulation induce stable cortical neuronal activity in the human and increase serotonin concentration in the mice2013

    • 著者名/発表者名
      Fuihiro Shutoh
    • 学会等名
      The 43rd annual meeting of the Society for n euroscience
    • 発表場所
      San Diego Convention Center (サンディエゴ市,合衆国)
    • 年月日
      20131109-20131113
  • [学会発表] Physiological responses that induced by making fit selection in subjective evaluation using sound stimulation evoked spatial size image2013

    • 著者名/発表者名
      首藤文洋
    • 学会等名
      第36回日本神経科学大会
    • 発表場所
      京都国際会館(京都市)
    • 年月日
      20130620-20130623

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi