本研究では,記憶想起のためのメディアとしての可能性について,オノマトペに注目して調査を進めてきた.その中で,オノマトペに関与するデザインの要素が視覚的表現として重要であり,それらを一般の人々が簡便に扱える環境構築が必要である課題が浮き彫りになった.そこで,フォント,グリッドレイアウト,配色を対象に,提案する視覚的類似性に基づく対話型進化計算手法により課題解決を図った.評価実験を通して,各手法により現状の課題が軽減されることを実証した.さらに,オノマトペと食感,および,オノマトペとフォントの関係性に注目した調査を行い,記憶想起に用いるオノマトペの選定とフォントの選定の指標となる複数の知見を得た.
|