|
本研究では,多文化共生社会に適応可能な擬人化エージェントの非言語行動のインタラクション評価を,2011年度:表情,2012年度:相槌,2013年度:対人距離等の非言語行動の順で予定通り実施した. ・2011年度の研究計画は「表情解釈の文化差」であり,日本人とハンガリー人がデザインしたエージェント表情を用いて,エージェントの表情解釈の手がかりとなる顔部位の文化差をWeb実験で検証した.成果発表は,国際学会口頭発表1件,国内学会2件である. ・2012年度の研究計画は,「エージェントの相槌タイミングの文化差」であり,文化によって異なるタイミングで相槌をうつエージェントを用いて,相槌タイミングの差異による対話エージェントと人間間のインタラクション評価実験を行うことで,文化適応した相槌の重要性を示す目的であった.2012年度の研究成果発表として,英語書籍の章執筆1編,国際学会口頭発表1件,2011年度の研究成果を国内ポスター発表1件を行った.また,2013年度に実施予定であった「エージェントと人間の対人距離」研究を前倒しで行い,仮想空間においても人間は適切な対人距離を保つ適応行動をとることを示した.研究成果を国内学会口頭発表1件,国際学会での口頭発表1件を行った. ・2013年度は,文化に特有な非言語行動として,身体操作を実装したエージェントと人間のインタラクション評価実験を行った.研究成果は,国際会議口頭発表2件,国内学会口頭発表1件である. 上記3年間の研究を通して,当初予定していた研究計画を完遂することができた.しかしながら,エージェントの非言語行動に関しては,2国間の比較では多文化共生社会に適応したとはいえない.今後も継続して,多文化間の非言語行動の分析と,人間-エージェント間のインタラクション評価研究を続行していく予定である.
|