研究課題/領域番号 |
23500274
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
小林 一郎 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 教授 (60281440)
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研究分担者 |
岩爪 道昭 独立行政法人情報通信研究機構, ユニバーサルコミュニケーション研究所, 統括 (80319756)
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キーワード | 言語化 / テキスト生成 / 時系列データ / マルチモーダル処理 / 機械学習 |
研究概要 |
【最終年度研究成果】(1)データ収集:前年度に引き続き、MicroSoft社で開発されたKinectカメラを用い、動画に映る人の動作の時系列データを収集した。(2)時系列データの解析:前年度においては採用したSAXでは、正確な時系列データの振る舞いを抽出することができなかったため、動的計画法を導入し、データの挙動に合わせた適切な間隔でデータを分割し記号化できる手法を導入し、精度向上を図った。(3)時系列データ解釈知識の体系化:人の動作ごとに意味ラベルを用意し、その意味を表現するための言語資源からなるバイグラムネットワークを構築し言語化を行う手法では、意味ラベルごとにバイグラムネットワークを構築する必要があり、テキスト生成においてスケール性が存在しないため、バイグラムネットワークにおける単語出現頻度、単語遷移確率を変数として言語資源に対してどの意味ラベルも共通して利用可能にする手法を考案した。(4)転移学習の導入:言語資源が不足すると満足の行く言語化が実現できないため、言語資源の転移学習を行うことにより擬似的に言語資源を増やす手法を提案し、手法の有用性を確認した。 【研究期間全体を通じて実施した研究の成果】(1)時系列データの取得と圧縮手法に関して、機械学習に適する手法を提案した。(2)言語化に確率的言語生成手法を採用し、言語資源の転移学習の導入と共にその有効性を示すことができた。(3)言語化における体系的な知識については、もう少し深く考察したかったが、言語化を柔軟に行うためにどのように体系化すべきかについて知見を得ることができた。(4)言語化の応用については、主に動画中の人の動作の言語化を具体例に研究を進め、新しい手法の提案を行うことができた。提案する手法は、他の時系列データの言語化にもそのまま適用でき汎用性のある手法の開発を行うことができた。
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