研究課題
H25年度の計画は,3つの取組計画のうち【取組み3】に注力する計画であったが,実際には,【取組み1】と【取組み2】を中心とした.【取組み1: ECの高速化と差分進化導入によるIEC技術の高度化と,対話型差分進化(IDE)用のユーザ疲労軽減手法の確立】では,それまでの成果を英学術雑誌に掲載した他,探索空間の複雑さを高次元空間に射影して近似することを試みたSupport Vector Regressionによる探索空間の近似法を提案,発表した.これは今まで誰も取り組んでいないアプローチでありオリジナリティは高いが,それまでに発表している我々の近似法程の大きな探索高速化の成果が出ておらず,この技術を完成させるには研究継続が必要である.【取組み2: IDEによる人工内耳フィッティングシステムの開発,福岡大学医学部および九州大学医学部の人工内耳フィッティング実験への提供,見返りに得られるIDEデータの解析と,その結果に基づく聴覚上の説明仮説モデルの構築.】は,ようやく人工内耳装用者のデータが取れ始めた.人工内耳フィッティングが医療行為になるためデータ収集はすべて福岡大学医学部に委ねているが,被験者の協力を得ながら実験データ計測は1年以上の遅れが出た.しかしながらようやく出始めたデータは,これまでの言語訓練士や医師のフィッティング常識とは異なるにも関わらず語音明瞭度が高いフィティング特性が得られており,ようやく新しい聴覚系の知見を探し出すステージに入り始めることができるようになった.この成果を研究会で発表した.【取組み3計算知能技術による人間科学解明のアプローチとawarenessモデル化】の前半は上記取組み2と重複している.が,awarenessモデル化は研究室の議論を超えるだけの成果は得られず,そのために研究の重点を【取組み1】と【取組み2】に移した.
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Journal of Evolutionary Inteligence, Springer-Verlag Berlin Heidelberg
巻: vol.6, no.1 ページ: 27-40
10.1007/s12065-013-0088-9
http://catalog.lib.kyushu-u.ac.jp/opac/repository/100000/handle/2324/1434437/takagi13e.pdf