研究課題/領域番号 |
23500296
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
呑海 沙織 筑波大学, 図書館情報メディア系, 准教授 (60523173)
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研究分担者 |
溝上 智惠子 筑波大学, 図書館情報メディア系, 教授 (40283030)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2016-03-31
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キーワード | 学習支援 / 学生アシスタント / 大学図書館 / ラーニング・コモンズ / 人材育成 |
研究概要 |
本研究は,学習支援空間における学生アシスタントの意義を明らかにし,その育成プログラム・モデルを構築することを目的とするものである。平成23年度は,下記のような三つの成果をあげることができた。 第一に,ラーニング・コモンズなどの新しい学習支援空間において学生アシスタントを効果的に活用している機関を訪問し,フィールドワークを行った。調査対象は,カナダのマギル大学図書館,ジョージ・ブラウン・カレッジのライブラリ・ラーニング・コモンズ,トロント大学ミシサガ図書館ラーニング・コモンズ,ゲルフ大学ラーニング・コモンズ,ライアソン大学インフォメーション・ラーニング・コモンズである。ライブラリアンにインタビュー調査を行うとともに,学生アシスタント育成のためのプログラムやマニュアルなどの資料収集を行った。 第二は,国内の高等教育機関のより包括的な学習支援空間を把握することを目的に,短期大学および高等専門学校の図書館に対する質問紙調査を行った。なお,4年制の大学に関してはすでに調査が終了しており,2011年にマレーシアで開催されたAsia-Pacific Conference on Library & Information Education and Practice: Issues, Challenges and Opportunitiesにおいて研究発表を行った。 第三は,学生アシスタント育成プログラム・モデルを構築するための基盤形成である。育成プログラム・モデルに関わる資料収集を行うと共に,現場の図書館員を研究協力者として学生アシスタント育成マニュアル等の分析を行った。また今後,作成する育成プログラム・モデルを検証するためのフィールドについて,調整を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成23年度は5ヵ年計画の初年度にあたる。年度の研究計画として掲げた文献・web調査,質問紙調査,フィールドワークはほぼ計画通りに実施されており,おおむね順調に進展していると判断できる。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き,学習支援空間における学生アシスタントの実態およびその育成プログラムについてのグッド・プラクティスを収集することを目的に,北米諸大学のラーニング・コモンズ等の学習支援空間を対象にフィールドワークをすすめる。また,研究成果のとりまとめを行い,研究成果を広く公開し,現場で活用できる学生アシスタントの育成プログラム・モデルを提示する。なお,研究対象機関の都合によるフィールドワークの延期によって生じた繰越金については,次年度のフィールドワークに充てるものとする。
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次年度の研究費の使用計画 |
引き続き,文献調査およびWEB調査をもとに,学習支援空間で学生アシスタントを効果的に活用している北米のラーニング・コモンズ等を抽出し,フィールドワークを行う。また,研究発表を積極的に行う。
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