研究課題/領域番号 |
23500296
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
呑海 沙織 筑波大学, 図書館情報メディア系, 准教授 (60523173)
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研究分担者 |
溝上 智惠子 筑波大学, 図書館情報メディア系, 教授 (40283030)
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キーワード | 学習支援 / 大学図書館 / ラーニング・コモンズ |
研究概要 |
当該年度に実施した主な研究の成果は下記のとおりである。 A.これまで収集した主として北米の大学図書館の学習支援空間における学生アシスタントに着目し,ベストプラクティスを収集した。当該年度は,OECDのラーニング・コモンズに関する調査の回答館を中心に,現地調査を行った。調査対象は,Roger Williams University, Wellesley College,Simmons College,Umass Amherst,Mount Holyoke Collegeである。なお,この調査は3月に実施したため,調査に要した旅費等は,当該年度の支出には含まれていない。 B.これまで収集した大学図書館の学習支援空間における学生アシスタントの育成マニュアルを中心に分析を行い,大学図書館員の協力を得て,育成プログラム・モデルの枠組みを作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的は,学習支援空間における学生アシスタントの意義を明らかにし,その育成プログラム・モデルを構築することである。本プロジェクトは5年計画であり,当該年度は第2年度にあたる。 現在のところ,学生アシスタントの育成プログラムのベスト・プラクティスを順調に収集・分析することができており,研究はおおむね順調に進展しているといえる。来年度以降は,具体的なプログラム・モデル形成に着手する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き,アメリカあるいはニュージーランド等,先進的にラーニング・コモンズを導入している国において,学生アシスタントの活用および育成に関するベスト・プラクティスを収集する。特に,トレーニング・マニュアル,ワンストップ・サービスの実態に焦点をあて,分析を行う。また,これらの分析をもとに,ラーニング・コモンズ等,大学図書館における学習支援における学生アシスタントのモデルについて,プロトタイプを形成する。なお,実践的な研究であるため,大学図書館の現場でレファレンス・サービスを担当している大学図書館員や,学生アシスタントのスーパーバイズを担当している大学図書館員の協力を仰ぐ。 さらに,近年,アメリカの大学図書館における学生アシスタントの現状に関する包括的な調査がなされていないことが明らかになったため,アメリカの大学図書館を対象に,質問紙調査を行う予定である。 また,これまでの研究成果については,コンケン(タイ)で開催予定のThe 5th International Conference on Asia-Pacific Library and Information Education and Practiceにおいて発表する予定である(査読は既に済んでいる)。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度の研究費の使用計画は,下記のとおりである。予算のうち,主なものを記載する。 A.「旅費」については,ラーニング・コモンズの設置など,大学図書館における学習支援に取り組んでいるアメリカ等において,ベスト・プラクティスを収集し,分析するための研究打ち合わせのために使用する。また,これまでの研究成果を国内外で発表するために使用する予定である。 B.「その他」の予算については,アメリカの大学図書館を対象に,大学図書館における学生アシスタントに関する質問紙調査を計画している。
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