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2011 年度 実施状況報告書

電子化された研究環境における学術情報利用行動に関する認知科学的手法による研究

研究課題

研究課題/領域番号 23500297
研究機関独立行政法人大学評価・学位授与機構

研究代表者

土屋 俊  独立行政法人大学評価・学位授与機構, 研究開発部, 教授 (50155404)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード情報探索行動 / サーチエンジン / I&Aデータベース / リンク
研究概要

本年度においては、利用者の情報探索行動を、利用者が検索、閲覧に利用する端末画面の動作を追跡する「画面キャプチャ」の方法について文献調査と方法論の開発、および、実機を購入してキャプチャ用ソフトウェアをインストールして、調査参加研究者に対してその動作、方法を指導し、練習させることを中心とした。文献調査の結果、利用者の情報探索行動を画面キャプチャによって解析することはほとんど試みられていなことを確認して、独自の方法論の必要性を認識した。方法論の基礎として、画面の状態の記述、および、その状態の変化、遷移の記述の方法について理論的考察を行ない、具体的な記述方法のマニュアルを作成している(年度内には完成していない)。実機としては、Windows OSを使用するラップトップコンピュータを導入した。この際、画面キャプチャソフトウェアを同時起動しても、利用者が負担を感じないで情報探索その他の作業を行なえるために必要な性能を見積もるための予備実験を行ない、購入するコンピュータの性能仕様を確定し、発注した。画面キャプチャソフトウェアとしては、ALLCaptureを導入することとした。このソフトウェアは、本来はプレゼンテーション用動画を作成するためのツールであるが、試供版によって確認することによって、必要に応じてプロトコル解析をするための音声同期なども可能になることからこのソフトウェアを選択した。また、蓄積するデータを保存するためのシステムの開発に着手した。千葉大学および筑波大学の大学院生5名に調査への参加を依頼し、基本的な使用方法を指導し、本年度夏休み前にそのフィードバックに基づいてマニュアルを作成することを予定している)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画では、第1年度に調査、実験環境を整えることとしていたが、ハードウェア、ソフトウェア、実験参加者選定などについては予定通りに進捗した。ただし、文献による調査は、まだかならずしも完全なものとはいえないので、「おおむね」順調とした。経費の執行が3月年度末で若干遅れているのは、実機購入を、実験参加者の確定まで待ったためであるが、実験参加者には試供版(無料)を現用機で利用するなどして参加の可否を判断させたので、計画の遂行には支障がなかった。

今後の研究の推進方策

次年度は、データを収集することを中心に研究を行なう。収集したデータを記述するためのフレームワークを確立し、部分的にそれに基づく記述を行なう。

次年度の研究費の使用計画

データの収集のために実験参加者に対する謝金、ソフトウェアのアップグレードのための経費が必要となる。収集したデータを整理するためのシステムについては、まだその容量が確定できないので、必要に応じてストーレージを追加するための経費が必要になる。実験参加者が筑波大学、千葉大学において研究を行なう大学院生であるので、打ち合わせのための交通費、旅費が必要となる。データの記述の方式の妥当性を検証するためにマニュアルに基づく記述を依頼するので、そのために謝金を必要とする。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] How the digital era has transformed ILL services in Japanese university libraries: a comprehensive analysis of NACSIS-ILL transaction records from 1994 to 20082011

    • 著者名/発表者名
      Kenji Koyama, Yoshinori Sato, Syun Tutiya, Hiroya Takeuchi
    • 雑誌名

      Interlending & Document Supply

      巻: 39 ページ: 32-39

    • DOI

      10.1108/02641611111112129

    • 査読あり
  • [学会発表] The lessons of technology-­‐initiated humanties: A view from a country which is technically OK2011

    • 著者名/発表者名
      Syun Tutiya
    • 学会等名
      SDH  2011  Conference,(招待講演)
    • 発表場所
      Copenhagen, Denmark
    • 年月日
      November 18, 2011
  • [図書] 『デジタル社会の迷いと希望』2011

    • 著者名/発表者名
      土屋俊
    • 総ページ数
      400ページ
    • 出版者
      くろしお出版

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公開日: 2013-07-10  

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