研究課題
基盤研究(C)
この研究で申請者は、江戸時代以来の古筆尊重の伝統の中で作成された手鑑に貼り付けられた典籍や文書・記録の断簡(「切」)を素材とした。切の裏面にも別の典籍や文書が存在する場合があることに着目し、原品や複製を参照してその実例を網羅的に収集した。切の裏面は一次的な利用と二次的な利用とがあるが、古文書学で言う「紙背文書」の概念を応用して分類し、その伝来に関する研究についても新たな方法への手がかりを見出すことができた。