研究課題
高次元小標本のシンボリックデータに対するクラスターワイズ手法を開発し、開発した手法の各種性能を精査するとともに、実用化を図った。高次元小標本データに、既存の統計手法を適用すると、有効な結果が得られないという問題を解決するために、平成23年度は、主に、データの次元(属性)を分類して次元を縮小する方法を開発し、その性能の評価を行った。この方法の特性は、シンボリックデータの考えを導入し、これまで単一の次元として考えていた解析に、カテゴリー(シンボル)としての次元表現を取り入れ、その解析法を開発したことである。次に、平成24年度は、元のデータ構造を分類構造へ変換することにより次元の縮小を図る方法を開発し、その評価を行った。その特性は、ファジィクラスタリング結果から得られる分類構造間の相関の概念を導入することで、高次元小標本データの変数間の新たな相関構造を定義し、従来の手法の適用を可能にしたことである。これら2年間の研究成果に対して、米国、シカゴ、及びワシントンD.C.において開催された2度の国際会議で2年連続のBest Theoretical Paper Awardを受賞した。また国際会議KES-IDT2012で基調講演を行い、パリ大学(Department of Databases and Machine Learning, LIP6, University of Paris (UPMC))で2度の招待講演を行った。さらに、平成25年度においては、平成23年度、24年度に開発した方法の応用と成果報告に力を入れた。特に、協働学習に関するWebログデータの解析についての応用研究で、米国、バルチモアにおいて、Best Theoretical Paper Awardを受賞した。さらに、2件の章の執筆や、国内外の学会における招待講演も行った。また、研究結果を論文にまとめた。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 4件) 図書 (3件)
Lecture Notes in Bioinformatics, Springer-Verlag, Berlin Heidelberg (Germany)
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