研究課題
平成25年度は、1.多次元空間データの分類とホットスポットの検出、2.空間構造を利用した放射能データの解析、3.森林の空間的な生態構造分析の3つのテーマについて集中的に研究を行った。1.多次元空間データの分類とホットスポットの検出:空間データの同位相分類では、空間データの値を近傍データと比較することが必要である。規則格子データでは1次元では2近傍系、2次元では4、8近傍系、非規則格子データでは隣接や距離を基づき近傍を定義し、同位相分類及びホットスポット検出を行った。3次元空間では、規則格子データのみを取り扱い、6、26近傍系における同位相分類を行った。4次元空間については、3次元空間に加え時間軸を4次元目の空間と考えた8近傍系での同位相分類及びホットスポット検出を行った。2.空間構造を利用した放射能データの解析:日本原子力研究開発機構(JAEA)が公開している福島第一原子力発電所から80km圏内の空間線量率データに対し、空間集積性の観点から、空間線量率が有意に高い及び低い領域の検出を行った。領域をスキャンする方式として、circular scan法及び同位相分類に基づくechelon scan法を利用するとともに、echelon scan法の方がより尤度が高い領域が検出できることを示した。3.森林の空間的な生態構造分析:森林において、生態学的に同じ共通属性を持つパッチによる構造を同定するため、2次元エシェロン同位相分割領域の階層構造及び樹木数に基づき同位相パッチ領域を求める生態構造分析法について研究した。これらの研究成果は、ティルバーグ(オランダ)で開催された国際分類学会(IFCS2013)での招待講演、ソウルで開催されたアジア地区国際計算機統計学会(ARS2013)等の国際会議及び統計関連学会連合などの国内学会で講演するとともに、国内外の査読論文として公表した。
すべて 2013
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 1件)
Proceedings of the 2013 IASC Satellite for the ISI WSC and 8th IASC-ARS Conference, (Edited by Sang-Hoon Cho)
巻: 1 ページ: 415-421
巻: 1 ページ: 141-144