今後の研究の推進方策 |
培養神経細胞を用いてαシヌクレインを導入発現させ、ミトコンドリアに与える影響を詳細に検討する。細胞としては、ドーパミン系神経細胞株SH-SY5YとMN9D、そしてヒト胎児腎臓由来HEK293T株を採用する。定法でαシヌクレイン発現プラスミドを導入させ、免疫細胞化学、免疫蛍光染色、電子顕微鏡観察を行い、映像解析を行う。mPTP活性(開口)と膜電位ΔΨmを測定する。ΔΨm測定にはJC-1 (5,5’,6,6’-tetrachloro-1,1’,3,3’-tetraethylbenzimidazolcarbocyanine iodide)を用いる。JC-1の蛍光はΔΨmにのみ依存し、ミトコンドリアの大きさ、形態、濃度には依存しない。蛍光はFACSAria flow cytometer (Becton-Dickinson)で測定する。映像解析にはNanoScope III Dimension 3000 series BioScope (Molecular Imaging)を用いる。ミトコンドリアからCytochrome cが放出される可能性があり、InnoCyte Flow Cytometric Cytochrome C Release Kit (Calbiochem)を用いて解析する。その他に、adenylate translocatorの関与を傍証する為には、その阻害剤であるbongkrekic acidを用いる実験を行う。
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