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2013 年度 実績報告書

視床下核におけるグリア細胞の機能解析ーパーキンソン病新規治療法の開発を目指してー

研究課題

研究課題/領域番号 23500416
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

辰巳 晃子  奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (90208033)

研究分担者 和中 明生  奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (90210989)
キーワードアストロサイト / olig2 / 大脳基底核 / 抑制性ニューロン
研究概要

大脳基底核のひとつである視床下核は現在パーキンソン病の外科治療として日本を含め世界中でもっとも広く行われている脳深部刺激療法のターゲット部位である。しかしこの領域を電気刺激することで症状が軽減する理由については未だ不明の点が多く、又情動などに重要な影響を与える可能性も明らかになってきている。本研究では、視床下核のグリア細胞による神経活動の制御機構を明らかにし、グリア細胞を標的とした新しい見地からパーキンソン病の新たな治療法の開発に迫ることを目的とした。
まず、グリア前駆細胞(Olig2細胞)をターゲットとしたトランスジェニックマウス(Olig2-CreER:ROSA-GAP43-EGFP)を用いて、ドーパミン神経毒である6-ハイドロキシドーパミン(6-OHDA)を黒質へ微量注入する方法により片側パーキンソン病モデルマウスを作成した。このマウスでは損傷側の視床下核においてGFPの発現が有為に増加しており、このGFP陽性細胞はアストロサイトであることが電子顕微鏡学的検討により明らかになった。またこのOlig2由来アストロサイト(Olig2-As)は淡蒼球においても特異的に発現するが線条体には発現しない。興味深いことにこのOlig2-Asは一般的なアストロサイトマーカーであるGFAPをほとんど発現しない。これら事からこのOlig2-Asは抑制性入力をうける大脳基底核の神経活動に重要な機能を果たすアストロサイトのサブタイプではないかと予想した。次にこのアストロサイトの機能を解析するために、アストロサイトが増加した視床下核にアストロサイト毒であるfluorocitric acid(FC)を注入しその効果を行動評価により解析を試みた。しかし残念ながら運動機能や行動に変化は見られなかった。しかしOlig2-Asが大脳基底核の部位特異的に存在し神経活動に関与している可能性を示唆できた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 2013

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 神経活動にともなうアストロサイトの形態変化2014

    • 著者名/発表者名
      辰巳晃子
    • 学会等名
      日本解剖学会
    • 発表場所
      自治医科大学
    • 年月日
      20140327-20140329
    • 招待講演
  • [学会発表] Astrocytic morphologies in the basal ganglionic nuclei are closely related to motor activities in adult mice2013

    • 著者名/発表者名
      辰巳晃子
    • 学会等名
      第36回日本神経科学大会
    • 発表場所
      京都国際会館
    • 年月日
      20130620-20130623

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公開日: 2015-05-28  

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